ダニエル・レヴィの居心地の悪い瞬間と、アントニオ・コンテの偽善的なトッテナムへの要求

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「つまり、13~14人の強力な選手で構成されたチーム戦力に、毎年1~2人の選手を投入することになる。しかし、それは重要な選手であり、6000万ポンド、7000万ポンド、8000万ポンドの補強費を要することを意味する。そのようにして、チームの質を高めていくんだ」

「今、我々はその土台をつくっているところだ。まず13~14人の選手を見つける必要がある。その上で、毎シーズン、普通の選手ではなく、重要な選手を加えていこうとしているんだ。我々は、違いを生み出すことができる選手が欲しいんだ。それが無理ならば、若い選手を獲得して、育成し、待つしかない」

「私はいつも、自分の人生において真実を語っている。人々に幻想を抱かせたくはないんだよ。クラブは私が何を考えているかよく知っているし、クラブも100パーセント同じ考えだ。このメッセージをメディアに発信するのは良いことなのかもしれない。だって、我々がタイトル候補だと考えている人がいるかもしれないからね」

「何かを勝ち取るために戦うには、経験豊富で質の高い選手、さらに強い選手が必要だ。我々はまだ強固な土台を築けていないので、まずそれをやっている。これは我々がやらなければならない最初の仕事だ」

「時間をかけてこの作業を終えてから、さらに重要な選手を加えて質を高め、一緒にいる選手たちが成長し続けるのだ。そして、3年前からこのプロセスを開始しているチェルシー、マンチェスター・シティ、アーセナルのようにタイトルを狙えるチームになるんだよ」

「ベストな方法でこの状況に立ち向かい、まず自分たちのレベルがどこなのかを知る必要がある。昨シーズンもそうだったが、自分たちのレベルに打ち勝つために努力しなければならないんだ。そして、全員が同じ方向を向くことだ。そうすれば、クラブはファンに対して、どこが目標なのか、しっかり話してくれるはずだよ」

ただ、クラブの上層部はファンに話しかけることはない。そこにいる人々は皆、誰であろうと監督の後ろに隠れている。よって監督がすべてを説明しなければならず、さらに給料を払ってくれる上層部の人々を怒らせることないような気遣いも求められる。彼らはサポーターに気づかれないように背後に潜んでいることを望んでいるのだ。

ユベントス在籍時には、イタリアのメディアと毎週のように話をしていたクラブのフットボール担当マネージング・ディレクター、ファビオ・パラティチでさえ、現在はこの引きこもり組に加わっている。かつてはトッテナムの上層部の顔となり、ファンとの間にある大きなギャップを埋める存在になるのではという期待もあった。

50歳のパラティチは、コンテが就任した週にまだ規則上、記者会見に参加できなかったために、その代行としてヨーロッパ・カンファレンスリーグの記者会見を開いたのみだ。それ以外には、移籍マーケットの後にクラブで収録したインタビューが数回あっただけだ。要するに、イタリアで最も頻繁に人前に出ていた、メディアに向けて話す要人の1人は、N17に来てからは背後に隠れてしまったのだ。

コンテを満足させ、彼が言うようなチーム戦力の土台を築くための補強を進めるのは、パラティチの仕事だろう。

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