ビッグネームたちの調子が悪い
トッテナムのビッグネームたちも、トッテナム・ホットスパー・スタジアムでのここ5試合で3度目となる敗北を喫した責任を、自分たちの手で重く受け止める必要がある。
チームが苦境に立たされたとき、主力選手たちがそこから抜け出すためにステップアップする必要があるが、日曜日は誰一人としてそれができなかった。
どちらかといえば、スパーズ・デビューを飾ったパペ・マタル・サールやその前のブライアン・ヒル、そしてオリヴァー・スキップやジェド・スペンスといった若手が、シニアチーム・メンバーの大半よりも意欲を見せていたが、コンテによって彼らが投入された理由は、何よりも彼らのような若手を使わなければならないほど選手層が薄いということをクラブの上層部に示したコンテ・メッセージのように感じられた。
クリスティアン・ロメロは、先週、リオネル・メッシや代表の仲間たちと共にアルゼンチンでワールドカップのトロフィーを獲得したパレードに参加していた。今週は、勝ち点で6ポイント差のヴィラに対して、動き出しの遅いトッテナムをピッチのより高い位置に向かわせるために、時折、ストライカーのような役割までこなしてプレーするにまで至っていた。
ハリー・ケインとソン・フンミンというプレミアリーグ屈指のアタッカーを擁するチームでありながら、そうせざるを得なかったということだ。確かに前線の2人へのボールの供給は今回も悪かったが、2人とも無から有を生み出すことができる選手であり、ケインのヘディング・シュートがライン上でクリアされた場面以外は何も生み出せなかった。
ケインは、ヴィラのリードを倍増させたドウグラス・ルイスのゴールに繋がる場面でボールを失った張本人だが、全体的なパフォーマンスはまだ過去のシーズンに及ばないとしても、少なくとも今シーズンは多くのゴールに貢献している。
一方のソンについては、その不調が彼の試合でのパフォーマンス全体に及んでいる。昨シーズン、プレミアリーグでゴールデンブーツを獲得したソンは、今シーズンのプレミアリーグで1試合（レスター戦でハットトリック）、チャンピオンズリーグで1試合（フランクフルト戦で2ゴール）しかゴールを決め他試合がなく、自信を失っているように見える。
それ以外の試合ではゴールがなく、アシストも8月6日のサウサンプトン戦と10月8日のブライトン戦の1度ずつである。ソンは調子が悪いときでもゴールやアシストを期待できたが、今シーズンはそうではないのだ。
いつもは「笑顔の暗殺者」であるソンが、今は大きな重荷を背負っているように見える。
今回ヴィラに敗れた試合では、スパーズ陣内でボールを失いながらも、自陣に走り込んでボールを奪い返すシーンがあった。そこで彼は黒い保護マスクを外し、ピッチの外に投げ捨てた。
マスクを外したその行為によってソンが解き放たれ、厄介な束縛から解き放たれる合図になるような予感がした。しかし、その予感は裏切られ、2回もボールを奪われ、さらに4回タッチを失敗してボールを手放した。後者はこの試合でプレーした両チームの選手の中で最多である。
