コンテがアーセナル戦でフォーメーションを変えなかった理由、コンテを激怒させたもの – ノースロンドン・ダービーの主要トピック

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エメルソンの決定的瞬間とコンテの怒り

レッドカードが提示される瞬間が訪れるまで、エメルソン・ロイヤルはトレードマーク(いつも通り)のパフォーマンスを披露していた。スパーズのボックス内で何度か好守をみせるなど、全体的によく守備をしていた。

前半に彼のクロスが危険なボールとなってゴールエリアを横切った以外は、前線にボールが運ぶたびに何かを生み出すのに苦戦を強いられていた。あのクロスの場面でゴール前のスペースには誰もいなかったが、それはエメルソンのクロスの精度というよりもそこにポジショニングできなかった前線の選手たちの責任である。しかし、彼が右サイドを攻めたときにコーナーキックを獲得して終わるのは、いつも通りベスト・シナリオだった。

今週、エメルソンと、彼の父エメルソン・ズルが取り仕切るマネジメント・チームは、試合後のリカバリーを助けるための高気圧室や、エリート・アスリートとしての心理的プレッシャーに対処するための神経科学者のサポート契約など、彼の成長を助けるために80万ポンド(約1億3000万円)を費やしたことが報じられた。

エメルソンがコンテのもとでウイングバックとして輝いたアクラフ・ハキミのスカウティング・レポートを、その攻撃的なプレーを研究するために父親から依頼して取得したこともその報道で明かされた。

これだけの時間と費用を投じた事実はエメルソンの向上心を証明するものだが、攻撃面の改善は今のところ見えていない。開幕戦のサウサンプトン戦でクルゼフスキが彼のショートパスをゴールに蹴り込んでゴールしたのが、彼の今シーズン唯一のアシストである。

エミレーツ・スタジアムでの彼の狂気の瞬間は、土曜日の敵陣で、ピエール・エミール・ホイヴィアがマルティネリをタッチライン際まで追い詰めたときに起こった。そこでエメルソンは何の前触れもなく、突然同胞であるマルティネリのふくらはぎを、シューズの裏で踏みつけたのである。

ホイヴィアは両手を広げてエメルソンに近づき、なぜあんな無駄なチャレンジをしたのかと問いかけた。しかし、アーセナルの選手がリシャルリソンとピッチ上で交錯してるときにテクニカル・エリアで激怒していたコンテに比べたら、ホイヴィアの問いかけなど可愛いものだった。

レフェリーのアンソニー・テイラーがこのタックルに対してレッドカードを提示しようとしていたが、選手たちはほとんど気づいていなかった。しかし、VARは明らかにレフェリーの判断に問題なく、エメルソンはまっすぐトンネルを抜けて行くことになった。

それから数分の間、彼の抜けた穴は繕えずにいた。コンテは変更を加えるのに時間を要してしまい、当初はライアン・セセニョンを投入しようとしていたが、しばらくして心変わりし、いっきに4人を代えることを決断した。

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