スペンスはエキサイティングなウイングバックだ。先週のU-21イングランド代表のイタリア戦でのプレーは、彼のスピード、スキル、そして長身を生かしたフィジカルを随所に思い起こさせてくれたし、堅実な守備も持ち合わせている。
コンテがスペンスの経験不足を懸念しているにせよ、少なくともこの22歳にこれからの試合で何度か出場機会を与え、適応を早めることは決して悪いことはないだろう。そうすれば、ファンの間でスペンスの先発起用を求める声が高まるだろうし、スペンス自身が自分の役割をより深く理解できるかもしれない。
トッテナムで干されぎみになっている若手はスペンスだけではない。ブライアン・ヒルは土曜日のトッテナムのベンチで唯一のアタッカーだったが、彼はまるで段ボールのハリボテのようだった。
コンテはすでに、この21歳のスペイン人のプレミアリーグへの適性についての自分の意見を明らかにしており、そのことが夏にバレンシアにローンすること阻む決定をより奇妙にさせている。
ヒルはこの年齢でフィジカルに関係なく才能のある選手だが、フットボールの実戦の場でプレーをしなければ成長することはない。今シーズンのベンチ入り枠を埋めるために、なぜ安価な一時的なオプションを見つからなかったのか理解に苦しむところだ。
アシストやゴールなどのゴールへの関与の実績が芳しくないアダマ・トラオレであっても、ベンチから相手ディフェンスに混乱をもたらすという点では適任だっただろう。
この26歳のアタッカーは、ウルブズでの契約最終年に入っており、夏に獲得したとしてもそれに必要な経費はきっと大したことはないだろう。スパーズのフットボール・マネージング・ディレクターのファビオ・パラティチはトラオレのファンで、ユベントス時代には大金でトラオレの獲得に動いたことがある。
スパーズはこの移籍マーケットの終盤にウイングの補強に動いており、ウェールズのユース・システムで成長した選手も含まれるようにホーム・グロウンのルールが新たに変更されたことから、リーズのダン・ジェームズに目をつけた。
コンテは24歳のジェームズの移籍に前向きで、この元マンチェスター・ユナイテッドのウィンガーについてスパーズの選手たちにも意見を求めていたほどであるとfootball.londonは理解している。
最終的に、この移籍は先に進まず、ジェームズはシーズン・ローンでフラムに加入することになり、本人はおそらくトッテナムで得ただろうよりもより多くのプレー時間を得るに至った。ヒルは、少なくとも1月の移籍マーケットで退団を試みるまで、ベンチを温めることになりそうだ。
スパーズはこのシーズンこれまで好パフォーマンスを披露できずにいるが、土曜日の敗北は、今シーズンのプレミアリーグで最初の黒星であることを忘れてはいけない。
他の多くのチームが調子を崩したて1試合よりも多く負けているのに対し、この時期に勝ち点を積み上げ、この週末時点でも3位に留まっていることは、ここからリズムを取り戻すことができたときには強い土台となることだろう。
ワールドカップ前のこの13連戦は、コンテの感情を揺さぶるだろう。彼は明らかに自分のチーム戦力を信頼しておらず、ローテーションをあまり行わないが、同時にビッグチームはどのような大会でも大きなチーム編成で挑んでいることに言及し続けている。
もし、彼が言うように、新たに入団してくる選手たちが「ピッチ上のチームのレベルを落とす」ようなことがあれば、コンテは移籍マーケットでもっと多くの選手を獲得しておくべきだったと騒ぎ立てることだろう。トッテナム・ホットスパーにとって、これからの数ヶ月は確かに興味深いものになりそうだ。