ブライトン戦のピッチを駆け抜けたラドゥ・ドラグシンがアンジ・ポステコグルー時代の興奮を示した

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若いルーマニア人ディフェンダーは、キャリアにおいてそれ以前とは大きく異なる日々を過ごしているにもかかわらず、トッテナム・ホットスパーに少しずつ慣れていっている。

football.london/Alasdair Gold

ほぼ1ヵ月前にトッテナム・ホットスパーに加入したラドゥ・ドラグシンについて、今回の移籍による本人の心境を周囲の人間が疑ったとしても無理はない。

今月22歳になったルーマニア人は、ちょうどクリスティアン・ロメロとミッキー・ファンデフェンが負傷から復帰して体調を整え、トッテナムのディフェンスラインで再び並んで先発した週に、クラブとの契約書にサインをした。そのため、ドラグシンはジェノアの主力選手としてそれまでセリエAでフル出場していたものの、スパーズ加入後の5試合ではわずか7分間しか出場できていない。

ロメロとファンデフェンの復帰が近づいていることが分かっていたにもかかわらず、バイエルン・ミュンヘンではなくトッテナムに移籍するという選択をしたということは、おそらく彼のキャラクターについて多くを物語っているだろう。それはまた、時間が経つにつれてアンジ・ポステコグルーのチーム構想に強引に押し入っていけるという己の能力に対する自信を示した。

それでもなお、ミュンヘンに片目で視線を向けているかもしれない。ドラグシンが移籍を拒否した後、トッテナムからバイエルンにローンで向かった30歳のエリック・ダイアーが加入から3試合に先発出場している。フットボールの運命は時々こうなるものだ。

これまでに比べてフットボールのプレー時間を大きく欠く事態に直面し、土曜日のブライトン戦では途中出場すらできなかったドラグシンは、自分が何に惑わされてしまったのか疑問に思いながらベンチに座り、悶々としていたかもしれない。その周りにいた選手たちは、それを何年にも渡って続けている。

しかし、ドラグシンはいつまでもベンチに留まっている男ではなかった。96分のブレナン・ジョンソンの劇的な決勝ゴールがネットを突くと、ルーマニア人はダグアウトから弾丸のように飛び出し、ピッチの半分を全力疾走し、セレブレーションの輪にパペ・マタル・サールが飛び込むよりも前に到着し、ベンチ入りメンバーの中では最初にゴールスコアラーと抱き合った。さらにデスティニー・ウドギーは膝に氷嚢を巻き、足を引きずりながら遅れてこれに参加した。

ドラグシンはクラブに加入して最初の数週間、試合に出られないことを嘆いているわけではない。彼はどのようなチームに属しているのかを正確に把握しており、おそらく今シーズンはロメロが出場停止やセンターバックの負傷した際にチャンスが訪れるだろうし、間違いなく次のシーズンはスパーズが欧州フットボールの舞台に返り咲くことで多くの試合が組まれ、十分なプレー時間を得ることになるだろう。

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