獲得したトロフィーが勝利の義務を彷彿とさせる
コンテの自宅には壁一面を占めるキャビネットがあり、そこには優勝メダルや選手時代と監督時代のトロフィーのレプリカが収められている。壁にはイタリア共和国功労勲章の騎士としての地位を証明する額入りの証明書が掛けられている。
「エルトン・ジョンに少し似ていますね」
エリザベッタは説明した。
私はコンテのことを今までずっと「サー・アントニオ」と呼ぶべきだったのではないかと尋ねた。
コンテは答えた。
「これらのトロフィーは非常に大きな責任なんだよ。なぜなら、『勝利の義務』を彷彿とさせるためにそこにあるわけだからね。『お前にはこれだけの実績があるのだから、これからも続けなければならないぞ』ってね」
コンテは、楽しませることを主な目的とするクラブもあれば、ユベントス、チェルシー、インテル・ミラノで自身が率いたチームがそうであったように、トロフィーを獲得することに責任を負うクラブもあると考えている。
「最終目標がリーグ優勝してトロフィーを掲げることなら、観客にエンターテイメントを提供することが重要だ」