経験豊富な選手たちとヴェントローネの遺産
スパーズの経験豊富な選手たちは、前半の不手際に補って余りある活躍を後半に見せた。
例えば、エリック・ダイアーは序盤の45分間、ルーズなパスで神経をすり減らし、ホームのベンチ付近で跳ね返ったボールを処理する際にノールックで自身の後方に浮き球を蹴り、スパーズのペナルティ・エリア内にボールを放り込むという奇妙な瞬間もあった。おかげでラングレとベン・デイヴィスは間近にアレクシス・サンチェスがいたこともあって、処理に苦戦した。
デイヴィスも同様で、パス回しの精度が悪く、ラングレに至ってはパス成功率が75％と最も低く、トッテナムがピッチ前方にボールを運ぶ機会をほとんど無駄にした。
やっと前線までボールが届いたと思ったら、前線の3人もまたボールを失い続けていた。ルーカス・モウラのパス成功率はわずか61.1％で、ピッチ上の他の選手よりもはるかに多い6度のボール・ロストを記録した。
ソンはプレーした28分間にわずか6度しかボールに触れず、3本のパスのうち2本を相手選手に送り、空中戦の際に顔面に一撃を喰らい、足がふらつき、ドレッシングルームに向かうトンネルに歩くまで付き添いを要するほどだった。
韓国のスターは水曜日にホットスパー・ウェイで検査を受けることになっているが、ステッリーニは問題がないことを望んでいる。試合後、ステッリーニはこのケガについて「悪くない」と語り、ソンがドレッシングルームに戻った後は調子が良くなり、試合後の祝賀会にも参加できたと説明した。スキャン検査によって、そのダメージがどれほどかが明らかになるだろう。
ソンに代わってイヴ・ビスマがピッチに送られ、このまり代表ミッドフィルダーはスパーズが相手陣内に進軍するための自分の役割をしっかりとこなした。また、エメルソン・ロイヤルの投入は、左利きのライアン・セセニョンが苦戦し、ペリシッチがその役割を果たせずにいた右サイドのウィングバックを安定させ、チームにバランスを与えることになった。
トッテナムは今、自分たちが自然に自陣深くに遅こまれ、深く引いてしまうのを止めることができないようだ。コンテは先週、そのような事態が起こることを望んでいないと述べ、スパーズが自らのプレッシングで押し上げることを好んでいるが、それが実現するのはまだ先のようだ。
ケインは試合後、このように語った。
「引く時とプレスに行く時とでバランスを見つけなければいけないんだよ。今のところは、ただ下がって、深く座りすぎていると思うね」
