ベテラン審判の総取っ替え
プレミアリーグでは、試合をすべて50代の審判団で仕切られ、トップリーグでの経験が合計63年というケースもあったがが、何人かのもっとも経験がある審判たちがこの夏にホイッスルを置くことになった。マイク・ディーンは専任のVAR担当となり、マーティン・アトキンソン、ジョン・モス、ケビン・フレンドはPGMOL(プロ審判協会)の管理職に就いた。

この4人は昨シーズンのプレミアリーグで95試合(全試合の4分の1)を担当した。その穴を埋めるために、PGMOLは今、その審判リストを一新するために若手の抜擢に目を向けている。
トム・ブラモール(32)はチャンピオンシップからこの夏に昇格した唯一の新しい審判で、すでに昨年の夏、30代のジョン・ブルックス、ジャレッド・ジレット、トニー・ハリントンとマイケル・ソールズベリーがプレミアリーグの審判に加わっているからだ。
とはいえ、オーストラリア出身の元FIFA審判員であるジレットが2021-22シーズンに担当した試合はわずか9試合で、他の3人の若手審判はシーズン終盤を中心にわずか10試合を担当したに過ぎなかった。昨シーズンは、今後より中心的な役割を担うために、特にこれまでVARを使用していなかった3人の審判に、教育プロセスとして過ごさせていた。
今後は観客の体調不良で試合を中断しない
どのグラウンドにも医師が常駐し、スタジアムで観戦しているサポーターが体調を崩した場合など、ピッチを離れた場所での対応に当たってきた。
しかし、ここ数年、いくどとなく試合が中断され、選手がクラブのフィジオやメディカル・スタッフに手招きをして、客席のサポーターのケアに対応するようになった。おかげでスタジアムに医師がいれば必要ないはずの事態に、チーム・スタッフが駆り出され、試合から離れることになってしまい、試合に大幅な遅れが出てしまった。現在、全選手にこのようなかたちで試合を中断してはならないこと、緊急医療事態はチーム・スタッフの責任ではないことを告げられている。
