デイヴィスは常に従順でインタビューでははっきりとした語り口であるが、マイクがオフのときは気さくに接してくれるものの、自分自身について長々と話すことを好まない。
昨年、妻のエミリーが息子ラルフを出産して初めて父親になったが、時折近況をソーシャルメディアで共有しながらも、当然のことながらデイヴィスは私生活をプライベートにしておくことを好む。
新しく父親になったことについてこの記者に尋ねられたとき、彼は「世界で最高の気分だ。それ以上言うことはない」と語った。
「少し疲れた夜もあったけど、とても楽しかったよ」
相変わらず丁寧だが、簡潔に答えた。
しかし、デイヴィスは世間の注目のまぶしさから離れて幸せになっているとはいえ、決して臆病な人物ではないのだ。
昨年10月にウェールズがクロアチアに劇的な勝利を収めた後、このディフェンダーは試合後に円陣を組んでチームメイトに声掛けをしたとき、彼の活発な側面が見られた。
選手やスタッフの輪の真ん中で、デイヴィスは熱意を示しながら、ダフィド・イーワンの象徴的なウェールズ語のプロテストソング「Yma o Hyd」に言及した熱狂的なスピーチを行った。タイトルは「まだここにある」と訳されるウェールズ語のプロテストソングだ。
この曲は近年ウェールズ・フットボールの賛歌となっており、デイヴィスはこの曲を使ってウェールズが波瀾万丈のユーロ予選を経て、なお健在であることを証明していた。
「他のすべての素晴らしい特性に加えて、彼は生粋のリーダーでもあるんだ」
アレンは語る。
「彼はチームに多大な影響力を持っている。それは過去も今でも重要なんだ」
昨年、ラムジーがベイルの後を継いだ際、デイヴィスがウェールズの正式キャプテンに指名される寸前だったが、ラムジーが怪我で頻繁に欠場していることを考えると、ディフェンダーはキャプテンバンドをつけることに慣れてきている。