アンジ・ポステコグルーの熱風がトッテナム・ホットスパーとプレミアリーグを襲っているが、地球の裏側に住む人々はこの展開をはっきりと予想していた。
football.london/Alasdair Gold
メルボルンには、アンジ・ポステコグルーに捧げられた印象的な壁画が2つある。1つは突然忍び寄る壁画で、もう1つは人目から隠れたところに描かれている。
トッテナム・ホットスパーの新指揮官は、プレミアリーグの序盤戦で首位に立ち、クラブのファンが近年切望していたピッチ上でのスリリングなフットボールを繰り広げ、大きな好印象を残している。しかし、地球の裏側、58歳のポステコグルーが育ったオーストラリアの都市メルボルンの人々は、ポステコグルーの能力を知っていたのだ。
football.londonはまず、都市の中心にあるビジネス街からヤラ川を渡ったところにあるコベントリー・ストリートに沿って散策した。一見すると、この道は観光客や通勤客があまり訪れない、サウス・メルボルンの静かな市道だが、カフェや衣料品店の前を通り過ぎ、家具店を過ぎてコベントリー・ストリート214番あたりまで歩いてみると、 突然アンジ・ポステコグルーに出会う。
道路に面した大きな壁に描かれた印象的な壁画で、セルティックでの最初のシーズンを終えたオーストラリア人がピッチ上で拳を握り、首にメダルを掛け、もう片方の手にはスコットランド・プレミアシップのトロフィーを持っている姿が描かれている。
この壁画は「Big Ange(ビッグ・アンジ)」と呼ばれ、ペイズリー生まれで現在メルボルン在住のアーティストのショーン・デヴェニーが、2022年の夏にセルティックがプレシーズン・ツアーでメルボルンを訪れるのに先立って描いた。セルティック・ファンのデヴェニーにとって、これは愛の結晶であり、彼はしばらく考え続けていたアイデアを体現するために、自力で無報酬でこの作品を作り上げた。
ポステコグルーが育った街に描かれたこの「Big Ange」は、グラスゴーのセルティック・ファンからも、そしてサウス・メルボルンの地元の人々にも好評だった。
コベントリー・ストリートから3マイル強、マレー・ストリートを下り、パーク・ストリートに沿って州道26号線に飛び乗れば、1970年にギリシャからオーストラリアに移住した当時のポステコグルーの家族が最初に定住したサウス・メルボルン郊外のプラーランに着く。
現在のプラーランは、レストランやバーが立ち並ぶファッショナブルでトレンディなエリアだが、バンガローが立ち並ぶ古い脇道を見下ろすと、ポステコグルーのようなギリシャやイタリアなどの国から来た人々が暮らしていた頃の様子が伺える。さらに英国やニュージーランド、中国といった世界中から、このオーストラリアの海岸エリアで新しい生活を始めるために多くの人々がやってきた。