「それが期待だ。それが現実だ。しかし、私を駆り立てているのは、期待を高めたり、弱めたりしようとすることではない。私を駆り立てるのは、この瞬間にこのクラブが持つ野心を実現するものを構築することだ。周りの人々が私の考えにあまり賛同しなくても気にないよ。私の意見では、これはビッグクラブだし、毎シーズン、トロフィーに挑戦できる立場にあるはずだ」
では、ポステコグルーはいつトッテナムが「タイトル争っている」と自信を持って言えるようになるのだろうか?スパーズのファンは、たとえ現在の驚異的な好調が今後数ヶ月に渡って続くとしても、監督がその自信を見せるまでかなりの時間を待たなければならないかもしれない。
「36、37(試合)あたりで我々がこの順位にいたら…まぁ…その件について検討してみようかな」
セルティックでの監督時代を含め、監督としてのキャリアにおいて率いたチームをリーグの頂点に導いた経験を持つポステコグルーは、期待に応えて結果を出すことについて確かにある程度の知識を持っている。では、選手たちがトップの座に留まることを保証するために、トレーニング中に選手たちをしごくんじょか、それとも笑顔に包まれた雰囲気を奨励するのか。
「選択肢はその2つだけではないよ」
「それは冗談でもクスクス笑いでも、私がやってきて巨漢を揺らして見せるわけでもない。私も同じだ。それは問題ではないんだ。周りの人たちが私を見たときに、我々の順位がどこなのか、どのような立場にいるのか分からないようないつも通りの雰囲気になることを願っている」
「あなたが言ったように、セルティックで私は長い間首位にいたが、我々がトップにいた最初の頃、周りの人たちは私の態度に何も変わったものを感じなかったと思う。だがここではそうは思われないだろうね」
「それが私の努めることだよ…。冷静さを保つとか、試合により熱心になるのではない。ただ、私の役割は、みんなが一貫性を保ち、いつも通りに過ごすために信頼できる存在になることだ。私には常に目標がある。それは、どうすればより良いチームになることができるかということだよ」
「それが目標であれば、自分たちが順位表のどこにいるか、外野の騒音がどうなってるかはあまり問題ではない。重要なのは選手、スタッフ、そしてこのフットボールクラブに関わるすべての人たちのことだ」
トッテナムの素晴らしいシーズンのスタートに重要な役割を果たした選手の一人が、ゴールキーパーのグリエルモ・ヴィカーリオだ。セリエAで素晴らしいパフォーマンスを見せた後、エンポリからスパーズに移籍したイタリア人は、プレミアリーグにやってきた。