何よりも印象的だったのは、その冷静なフィニッシュ以上にソンの走りだった。トッテナムのキャプテンは現在31歳で、ヘッドコーチのアンジ・ポステコグルーによれば、まだ完全に体調が整っていない状態でこの試合に臨んだのだが、最初のホイッスルが鳴ってから残り12分のところで交代するまで、ほぼノンストップで走り回った。
ソンはすべての局面でボールを追いかけていた。ボールを回収することはできなかったが、アーセナルの守備陣がパス繋ぐ際に休む間も隙も与えなかった。トッテナムの2ゴール目は、ブカヨ・サカのPKの後に試合が再開されてから間もなく、彼とマディソンがガナーズの中盤とディフェンスに向かって突進したことから生まれた。
ポステコグルーは「彼はリーダーとしても選手としても傑出しているね」とキャプテンについて語った。
「我々は彼を背番号9のポジションに置いており、ただ懸命に働いてくれている。彼はチーム第一で、本当に素晴らしいよ。彼はまずチームにとって何が最善であるかを考えてるし、そのポジションに置くと、最後まで決めきるクオリティを持っている」
「マダースは両方のゴールで見事なアシストをし、ソニーのフィニッシュにつなげてくれた。彼は我々がやっていることに本当に貢献してくれているので、私は満足している。私が話すチーム環境の多くは彼とマダーズ、ロメロ、そしてフィールドに出ているビスマのような選手たちによって動かされているので、彼が結果を出してくれているのは素晴らしいことだ」
ソンはそのハードワークが報われているのだ。トッテナムはここまで無敗で、彼のキャプテンシーはクラブ関係者全員から称賛を集めており、今シーズンのプレミアリーグで2番目に多くのゴールを決めており、アシスト数ではマディソンと並んでトップとなっている。
今回のノースロンドン・ダービーで、ソンはトッテナムでの149ゴール目と150ゴール目、そしてヨーロッパのフットボール界にやってきてから197ゴール目と198ゴール目を記録し、スパーズの選手としては1993年5月のジョン・ヘンドリー以来となるプレミアリーグのアウェーでのアーセナル戦で2ゴールを決めた選手となった。
スタッツがすべてを物語っているわけではないことを証明するとしたら、やはりこの試合のソン・フンミンほど最適な証左はないであろう。