ポステコグルーは、アーセナルがアルテタ体制となってからピッチ上で困難な時期があったにも関わらずクラブがアルテタを支援してきたことに感銘を受けているが、スパーズの監督はクラブが他のクラブで起こっていることを単に再現するのではなく、自分たちの独自のビジョンに従うことを望んでいる。
「フットボールクラブ全体で、アーセナルはおそらく成功しない方向に向かっていることを理解し、そこから本当に素晴らしい仕事をしたんだ。ミケルが加入してからは、短期的な結果を気にせず、プロセスに固執し、 違う方向に進むことを選択したんだ」
「ミケルはフットボールクラブに対する真のビジョンを持ち、クラブが彼を支援してくれたことで、最初から傑出しており本当に強かったと思う。しかし、それが特別なことだとは思わないよ。リバプールもユルゲン(クロップ)で同じことをしたと思う。最終的に成功を収めているほとんどのクラブは、自分たちが何を創り出そうとしているのかについて明確なアイデアを持っていることに基づいて成功しているんだ」
「唯一の問題は、多くのクラブが期待した速度で物事が進んでいないという最初の兆候にすぐに対処してしまうことだ。クラブと監督とがお互いに支え合い、その恩恵を受けているのはアーセナルの功績であり、ミケルの功績だ。しかし、それが我々が見習うべきビジョンではないよ」
「我々には独自のビジョンがある。他のクラブのタイムスケールに従う必要も、他の誰かのプロセスに従う必要もない。ここでしなければならないのは、自分が何を望んでいて、それに沿って考えられる明確なアイデアを持つことだ。自分が進歩を実感できるように、それを貫き通すことだよ」
ポステコグルーにとって初めてのノースロンドン・ダービーとなるが、彼のキャリアの中で世界中で熾烈なライバル関係を経験しており、特にグラスゴーでのオールド・ファームは名物のダービーだ。スパーズの監督は、ダービーの雰囲気を楽しんでおり、そのダービーで酸いも甘いも噛み分けている。
「この地球のどこでも大小に関係なく、どんなスポーツでも隣の地域のチームとプレーするときには常に競争意識が働くのはご存知の通りだ。なぜなら、また次に会うまで自慢する権利が勝った方の街に与えられることを知っているからだよ」
「それは世界のどこでも変わらない。偉大なダービーやライバル関係、時には個人的なライバル関係だが、たいていは何か重要な点に基づいている。地理的な面でもアドバンテージがあると思うよ。文字通りの意味での隣人との対戦であれば、さらに競争意識を高めるだろう。その近隣地域で最強の座を手にしたいからね」
「私はオーストラリアでも、日本でも、グラスゴーでもそれを経験したよ。素晴らしいことだし、大好きだね。その一部となれることが好きなんだ。それが一つの結果に過ぎないことは理解しているが、それがサポーターにとってより重要であることも理解している」