トッテナム戦で大失態のオリンピック・マルセイユの試合終了後の舞台裏

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RMC Sport/Florent Germain

オリンピック・マルセイユ(以下、OM)は2日、チャンピオンズリーグ第6節でトッテナムに1-2で敗れた。また、チャンピオンズリーグに出場した際も、チームの成績に影響を与えるようなことはなかった。RMC Sportは、OMのヨーロッパでのシーズンがひっくり返った数分間の舞台裏を明かす。

涙から怒りへ。トッテナムの2点目が決まった直後、すぐに試合終了の笛が鳴ったため、ピッチ上のマルセイユの選手たちの表情は見違えるようものへと変わった。アミーヌ・ハリトは泣きそうになっていた。ヌノ・タヴァレスのように、動かずに横たわっている選手もいた。シャンセル・ムベンバは、他のチームメイトと同様にノックアウトされているようだった。

ドレッシングルームの良きキャプテンとして、この試合でプレーできなかったというフラストレーションを抱えながらも、ディミトリ・パイエは選手たちの間を回っていた。パイエは何人かの選手を落ち着かせ、ジェンギズ・ウンデルの肩を叩き、マテオ・ゲンドゥージに声を掛けた。マルセイユの選手たちは、サポーターにあいさつをしに行く強さがあった。スタンドからは、OMのパフォーマンスというより、失望感からか数回の笛が鳴り響いた。南側のスタンドではウルトラスが「Allez l’OM, Allez l’OM…」とシンプルながら応援のチャントを開始した。選手たちは試合終了時に何も得ることができなかったが、彼らはチャンピオンズリーグのベスト16進出の代名詞となるような勝利を得るために、すべてを出し切ったと感じていた。

怒りに包まれた選手たち

同時開催のグループDのもう一戦においてリスボンでフランクフルトが2-1で勝利していたことにより、OMは引き分けていればグループ3位となり、チャンピオンズリーグでプレーするチャンスを得ることができたからである。

その情報が選手たちに届いたのは、ドレッシングルームに帰ってきてからだった。マルセイユはスポルティング対フランクフルトの試合の進行状況について誰もピッチで戦う選手たちに伝達していなかったため、そしてトッテナムと引き分けていれば少なくともOMをヨーロッパの舞台(ヨーロッパリーグ)に留まれるという利点があることに気づくと、その状況に理解できず激怒した。マルセイユの選手たちは、このようになってしまったことに説明を求めている。試合後、イゴール・トゥドールがメディアに伝えたものは、現実をすべて反映しているわけではない。

他会場のスコアを伝えない選択

ヴェロドロームでの試合が終了した。RMC Sportによると、スポーツ・ディレクターのダヴィド・フリオがスタンドから降りてきて、OMが3位になれたはずだったことをスタッフに伝えたいるという。マルセイユはまた、ソン・フンミンが前半で脳震盪を起こして試合が中断されたため、ヴェロドロームでの試合はスポルティング対フランクフルトよりも遅く終わるという利点も持っていた。イゴール・トゥドールは他会場の状況を分かっていた。トゥドールが試合後に語ったヴェロドロームの「騒音」や「選手にメッセージを伝えるタイミングが難しい」というのは誤った言い訳だ。

実は、イゴール・トゥドールは、このグループDの戦局を選手に知らせないという決断をしたのだ。このクロアチア人は、チームを自分たちの試合にのみ集中させようとし、選手たちが混乱し始めるのを恐れていたのだ。試合終了間際、特に最後の運命的な守備でのアクションの時に、トゥドールが選手たちに「こんなに相手にスペースを空けてはいけない」と理解させようとしたのだ(トゥドールはピッチに入って大声で守備への帰陣を促した)。しかしそのメッセージは伝わらなかった。そしてスパーズは、OMからヨーロッパ戦の未来を奪うことになる。

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