レオナルド・ガッバニーニ – アンジ・ポステコグルーのチーム戦力の再構築を支えるイタリア人

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シニアとユースの両方で監督を務めた経験を持つガッバニーニは、選手を評価する際にその才能だけでなく、全体像を見ているという。システムにどのようにフィットするか、メンタリティーはどうか、仕事量はどの程度か、他の文化や国、チームにどのようにフィットするか。それらがポステコグルーのチーム作りを手助けすることになるこの男の資質なのだ。

ガッバニーニは、スパーズのスカウティング・ネットワークを拡大、改善するために招聘され、詳細なレポート、分析、データなど、スカウトに高い水準を求めている。ノースロンドンのクラブがこの夏、アナリストが利用できるデータの質を向上させてると言われているのは偶然ではない。

このイタリア人は情熱的で率直な語り口で、パラティチのように仕事中毒でもあり、言葉を濁すことはない。そのスタイルは万人受けするものではないだろう。単に「性格が悪い」と言う人もいれば、彼のスタイルが傲慢に映ることもあると主張する人もいる。自分の仕事に対する彼の自信は、必ずしも人々を良い方向に向かわせるものではなかったのだ。

ガッバニーニは決断を躊躇せず、クラブのユースのスカウト網を充実させようとする取り組みは、スパーズでのパラティチの雑然とした新体制の中で、すぐにいくつかの問題にぶつかった。ガッバニーニ自身のユースのスカウトは結局、最近できたばかりのエマージング・タレント採用部門と役割が被り、船頭多くして船山に登るとなってしまった。

パラティチとトッテナムの前テクニカル・パフォーマンス・ディレクターのスティーブ・ヒッチェンは、2021年10月にその部門の責任者としてエバートンからクリス・パーキンスを招き入れ、ウェストハムやブレントフォードのクリス・スカダーなどのスカウトを配置していた。ガッバニーニが着任して半年も経たないうちに、パーキンスはアーセナルで同じような職務に就くために退団し、スカダーは今月、ウルブズのロンドン採用責任者になるために退団した。

ガッバニーニは、あらゆる世代の選手の獲得に目を配り、彼のアカデミーへの関心の深さは、サンプドリアとフィオレンティーナのユースでコーチとして過ごした年月に裏付けられている。ポッツォ家のもとでワトフォードとウディネーゼでの二足のわらじを履く前に、フィオレンティーナではアカデミーの指導責任者となった。

スパーズでは、パフォーマンス・ディレクターのグレタル・ステインソン、フットボール戦略部長のアンディ・スコルディング、そして今週、ディーン・ラストリックの退任に伴いアカデミー・ディレクターに昇格したサイモン・デイヴィスとも仕事をしている。ガッバニーニは、アカデミーとトップチームの双方をつなぐリクルート体制の構築に尽力してきた。

自分のやり方で物事を進めるこのチーフ・スカウトは、仲介業者を通すよりも選手の代理人と直接コンタクトを取ることを好むためフットボール界では人脈が広い。

近年、さまざまな移籍でこのイタリア人と仕事をした人の多くは、彼が将来、フットボール・ディレクターになる可能性を秘めていると信じている。

トッテナムは現時点でそのような人物を探しているが、ポステコグルーと新チーフ・フットボール・オフィサーのスコット・マンの間を埋めるために、現時点でより経験豊富な人物を望んでいるのかもしれない。

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