FIFAの決定によりトッテナムが海外でプレミアリーグ第39節を戦う日が一歩近づく

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イングランドのクラブがアメリカでのリーグ戦の開催に関心を示すなか、海外での公式戦の開催に関するFIFAのワーキンググループは、プレミアリーグ第39節をアメリカでの開催を可能とすることを示唆している。

football.london/Dave Powell

トッテナム・ホットスパーが海外でプレミアリーグの公式戦を開催する可能性がまた一歩近づいた。

欧州フットボールのトップリーグの公式戦を欧州以外のマーケットで開催したいと考えているRelevent Sportsとアメリカ国内で和解した反トラスト法訴訟で、世界フットボール統括団体であるFIFAは、試合の開催の実現可能性を判断するため、他国で公式戦を開催する「域外試合」のための「改正された法的枠組み」に基づくワーキンググループの設置を認めた。スペインのラ・リーガはすでに2025年までにアメリアでの公式戦の開催をターゲットにしている。

一見、これはかなり小さな一歩のように見えるかもしれないが、将来的にプレミアリーグの公式戦が海外で開催される可能性への扉を開く一歩でもある。イングランド・フットボール界のトップチームが海外で試合を行うというアイデアは決して新しいものではない。2008年にクラブのオーナーらの間で最初にこの話題が議論され、すでに約14年前に構想が持ち上がっていた。

現在、あらゆるレベルでイングランドの公式戦に関与する北米系のクラブ・オーナーや投資家がさらに増えており、カナダ、アメリカ、メキシコで共催となる2026年のFIFAワールドカップの開催に向けてフットボールの人気が大西洋を越えて急上昇している。収益を生み出すという点では、これは各クラブに新たな扉を開くものであり、それが大海の向こう側で実現することへの大きな期待もあり、おそらく英国フットボール界の上層部でもある程度の支持があるだろう。

これまでプレミアリーグが享受してきた経済的好景気は、欧州の他国の列強たちが得ている金額をはるかに上回る巨額の放映権によってリーグの実力を下支えしている。しかし、最近国内で合意された67億ポンドの放映権契約は、これまでより大きな進歩を遂げた契約のように見えたかもしれないが、実際には従前3シーズンに渡って200試合だったプレミアリーグの放映権が4シーズンに渡って270試合を与えるもので、実質的には1試合当たりの価値が減少している。

これは停滞が始まりを示唆しており、選手の賃金がより速いペースで伸びている現在、収入を増やす新たな方法を模索しているクラブ・オーナーたちは、この示唆に気づかないはずはない。国際的には、プレミアリーグの価値という点ではまだ成長の余地があり、その成長の大部分はアメリカからもたらされるだろう。現在のアメリカの放映権契約はNBC Sportsが保有し、シーズンで20億ポンドに相当する。

それを念頭に置いて、プレミアリーグのクラブは今夏のプレシーズン・ツアーにさらに重点を置くことになるだろう。いわゆるビッグ6のうちの5つ、アーセナル、チェルシー、リバプール、マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティがアメリカに向かい、特にワールドカップが迫っていることと、長い間、あと一歩で爆発する可能性がある熱烈なファンベースとみなされていた事実を考慮すると、 アメリカは今や成長可能性が大きい肥沃な市場となっている。

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