BBC Sport/Joe Rindl
ボールはラインを越えたのか?
多くの人が首をかしげるような勝ち越しゴールによって日本がスペインを倒したが、そのゴールによって敗退することになったドイツにとって、これはワールドカップでいわくつきの疑問である。
三苫薫のクロスから田中碧がタップインしたが、三苫がクロスをあげる際にボールがラインを越えたと思われた。
その映像のトリミングやズームが出回っても、信じられないほどギリギリに見えた。結局、ボールはラインを完全に越えていなかったという裁定が下された。
つまり、白線の端から垂直に仮想の線を引くと、ボールが地面に触れている部分は完全にラインを越えていたとしても、ボールの最もピッチ寄りの部分は白線の端にかかっていたことになるのだ。
このゴールは当初、長い沈黙の後、アシスタント・レフリーによって取り消されたが、その後ビデオ・アシスタント・レフリー(VAR)が介入し、最終的に日本の勝ち越しゴールが認められ、そのまま勝利した。
「私は改ざんされたに違いない写真を見たよ。この写真が本物であるはずがない。操作されているに違いない」
試合後にスペイン代表のルイス・エンリケ監督は語った。
「VARが判定にあれほど時間をかけたので何か怪しいと感じたんだが…。何も言うことはないよ」
「幸いなことにチームが崩壊モードに入るのは4年に1度だけなんだ。そうでなければ(こんなことが頻発してたら)私は対処できないだろう」
この論争は、イングランドがベスト16で敗退した2010年のドイツ戦でのフランク・ランパードの「ゴースト・ゴール」や、さらに古い年代のドイツのファンにとっては間違いなく、イングランドがワールドカップで優勝した1966年のジェフ・ハーストの延長戦のゴールを思い起こさせるものであった。