リシャルリソンは、ルーカス・モウラとブライアン・ヒルを両脇に従え、中央のストライカーとして試合に臨んだ。彼はこのポジションに十分なエネルギーをもたらし、よくボールを保持し、76分間ものプレー時間で、前へ仕掛ける姿勢とドリブルを誇示した。
これからもトッテナムはストライカーを獲得するチャンスを見極め続けるだろうが、リシャルリソンはその役割に適したオプションであることを示した。
前半にチームKリーグのボックス内に飛び込んだリシャルリソンは、数人の選手とゴールキーパーを置き去り、クラブにとって素晴らしい先制ゴールとなるはずのゴールをお膳立てした。結局、ボールは同胞のエメルソン・ロイヤルのもとに転がり、ゴールまで6ヤードの距離からシュートを放ったが、枠を外れてしまった。
後半のリシャルリソンは、中央に入ったハリー・ケインのサポート役となり、前線の右と左の両方で、またケインのすぐ後ろのポジションで、その多才ぶりを存分に発揮した。
リシャルリソンは基本的にステーフェン・ベルフワインに代わる選手で、コンテも必要な時にはサイドで起用すると考えていたが、彼はそのサイズと能力で、より自然にチームの攻撃の中心となってプレーする役割を可能としている。
イタリア人指揮官は背が高く、フィジカルに強いチーム戦力を好み、スパーズの監督に就任した後の補強戦力たちが大きくて強い選手であることは偶然ではないようだ。ベルフワインの代わりにリシャルリソン、ブライアン・ヒルの代わりにクルセフスキ、セルヒオ・レギロンの代わりにイヴァン・ペリシッチ、ハリー・ウィンクスの代わりにイヴ・ビスマを獲得したが、リシャルリソンもその一人だ。
リシャルリソンは、そのアピールと勝利への貪欲さ、そしてそのパーソナリティで、トッテナムにうまくフィットするだろう。このブラジル人は、入団してわずか1週間でチーム内の人気者になり、ほとんどの選手が彼を表現するときに同じ言葉、「キャラクター」を使う。エバートンでも同様で、降格の危機からチームを救うと宣言し、その通りにゴールを量産したことで、ドレッシングルームでもファンからも愛される存在となった。
コンテは明らかにこの新戦力を気に入っているようで、試合後には彼を賞賛した。
「今日はリッチーのポジティブな部分をたくさん見ることができた。前半は背番号9のようにプレーし、後半は右サイドでストライカーより低い位置でプレーしていた。彼は前線の3つのポジションすべてでプレーできると思うよ」
「体格もいいし、性格もいいし、クオリティもいい。それにリッチーはこの時期から一緒に取り組めているし、戦術的な面も一緒に考えている。同時に、彼がフィットするようにフィジカル面も鍛えなければならない。しかし、彼は前線の重要なオプションを与えてくれる選手であることは間違いないよ」
「彼は良い選手で、強くて、ボールを守ってスペースを攻めるのがとても上手い選手だ。また、彼は(相手選手のレッドカードに繋がる)良いアシストをしてくれたし、彼と契約できたことをとても嬉しく思っている」