アンジ・ポステコグルーが目指すトッテナムの姿 – ブライトン戦レビュー part 5

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アンジ・ポステコグルーのチームにはまだやるべきことがたくさんあり、このような試合はその前途を示している。

football.london/Alasdair Gold

それでも、このオーストラリア人らしいプレーをすることで、たとえ絶望的な心境で最後の瞬間を迎えても、その窮地から抜け出すことができることを選手たちが理解することが重要だった。これほどまでに現実を見せつけてくれるこのプロセスを信じるしか無いだろう。

それはトッテナム・サポーターにも言えることだ。特にスパーズにおいて、フットボールのファンになり、続けることは決して簡単ではない。残念な結果が続いたとき、自分がどうしてこのクラブを応援し、そしてどうやって続けていけばいいのかを理解するのが難しいこともある。

先週のエバートン戦の終盤に失点した際には強いボディブローを食らうことになったが、それでトッテナムが打ちのめされることはなかった。

時には一歩下がって全体像を見ることも大切である。覚えておくべきは、このクラブがシーズン開幕戦の前夜にクラブ史上最高の選手を失い、そのシーズンが2月中旬に差し掛かったところで24戦でわずか5敗で首位と7ポイント差のトップ4に位置し、そこまで奮闘したチーム戦力が長らく手負いの状態だったことだろう。そしてピッチ内外で大規模な刷新を進めてからわずか6ヶ月しか経っていないチームは、プレミアリーグで3番目に多くのゴールを記録しているのだ。

また、このチームは若く、共に成長しながらも、当然ながらパフォーマンスにばらつきが生じている。しかし、この文脈を説明すると、現時点でスパーズは今シーズンのプレミアリーグでマンチェスター・ユナイテッドよりも20ゴール多くのゴールを記録している。

ブライトンとの試合を控え、ポステコグルーが終了間際のゴールについて語り、そこで彼の率いるトッテナムが終了間際までゴールを狙い続けるがゆえに、失点することもあると認めたことで、一部のファンは顔をしかめた。

皮肉なことに、ここ数シーズンのスパーズを見守ってきたファンは、チームが終盤で後ずさりしたことで相手のプレッシャーを招く傾向を嘆いていた。今、そんなファンが望むプレーの姿勢を固辞する監督がいるのだが、今度は逆にその姿勢にファンが怯えているのだ。

「先日、軽薄なことを言うつもりはなかったが、歴史的に見て私のチームは常にそうしてきた。我々のアプローチの仕方は時間帯によって変わるが、スコアがどのようにプレーするかを決定すべきではないんだ。だからそのメンタリティで…1-0で勝っていようが、1-0で負けていようが、常にゴールを追い続けなければならないんだよ」

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