ポステコグルーが経験した仕事には、もうひとつの共通するポイントがある。ポステコグルーが監督に就任して数ヶ月は、選手たちが彼のメソッドを学び、理解し、彼は自分が望むことを選手たちに正確に教え込むため、加えて毎回、彼のコーチング・スタッフが一新されるため、結果が不安定になることがある。しかし、その後に突然、彼のやり方がピタリとハマり、成功やトロフィーを手にするのである。
スパーズの新ヘッドコーチがその段階に到達するためのカギはファンが忍耐力を持つことであるが、しばしばフットボールのプレースタイルがそれを助けてくれる。
「私が見つけた方法は、一般的なファンは、こちらが話していることがわかる限り、このプレースタイルを見ることができれば、賛同してくれるということだ。対戦相手に関係なく、自分たちのチームが自分たちの志すプレーをすることを望んでいるんだよ」
「私はこれまでとは違うアプローチを取ろうとしているし、ファンの心にも響くと思うね。だが、それでも結果を出さなければならないことに変わりはない。そこから逃れることはできないし、人々に言い続けているように、私がチームにこのようなプレーをさせるのは、私がこのようなプレーで多くの成功を収めてきたからであり、これからもこのようなプレーで多くの成功を収め続けるからだ」
今回も、ポステコグルーは新たなコーチング・チームを組成し、彼らに自分のやり方を教え込むことからスタートとなる。先日、ライアン・メイソンと元レスターのアシスタント・マネージャーであるクリス・デイヴィスの2人が彼のコーチング・スタッフに加わるとfootball.londonは報じた。
「年齢を重ねるにつれて私が得意になったことは、本当に良い人たちに囲まれ、彼らがベストを尽くせる機会を与えることだ」
「私はすべてを掌握しているが、我々が従っているのは私のやり方であるがゆえに、まだかなり古いやり方だろうね。私は仲間に自主性と自信を与え、『それはあなたの領域だから、あなたのやり方でベストを尽くしてほしい』と伝えるんだ」
「大きな環境に身を置くようになるほど、それが必要になる。若いコーチにとっては、自ら経験をして、あらゆる面で自らの手を汚すことでレベルが上がり、やがて素晴らしい武器を手にする機会があれば、自分の視点から見て、それがどうあるべきか理解できるようになるんだよ」