試合後、コンテが賞賛したもう一人の選手、そしておそらく縁の下の力持ちとしてビルドアップの起点を作り続けたのは、同じく初先発をしたクレマン・ラングレだった。サウサンプトン戦で数分間ピッチに入っただけでのこのフランス人はプレー時間を必要としていたが、この試合で3バックの一員として違和感なくプレーしているように見えた。
ボールの扱いに長け、ディフェンスから飛び出す際には冷静沈着で、コンテは90分を通して「パーソナリティとクオリティ」のあるプレーを見せたと語った。バルセロナからのローン移籍してきた男の初先発は、実に堅実なものであり、そのおかげで指揮官は今後の選手選考に頭を悩ませることになった。
リシャルリソンとラングレの輝きを目の当たりにしたスパーズ・サポーターは、今後数ヶ月の間に新加入のジェド・スペンスとイヴ・ビスマにも同じような活躍をすることを期待することだろう。この土曜日は、ヘッドコーチが何人かの先発メンバーを入れ替えてもクオリティが落ちないということが、とてもよくわかった。
正しい方向に進むソン
ソンの今シーズン初ゴールはまたおあずけとなったが、これだけポジティブなプレーを見せれば、再びネットを揺らすのは時間の問題だろう。前述のリシャルリソンと同様、彼のパフォーマンスで唯一欠けていたのはゴールだった。
多くの人がこのブラジル代表が先発することで、韓国代表がベンチに下がることを予想していたが、デヤン・クルゼフスキがベンチに下がった。この試合のソンには常にチャンスがあり、別の日であれば、彼はそれを掴んでいただろう。
彼のパフォーマンスからは、自信のなさをうかがい知ることはできない。ケインの崇高な浮き球のパスに反応し、コテイジャーズのセンターバックの間をうまく走り抜けたが、レノが素早く出てきてソンのスペースと時間を限定したため、クロスバーを叩くという信じられないほどアンラッキーな結果となってしまった。
コンテは試合後の記者会見で、現在、ソンはトレーニングでもフレイザー・フォースターを相手に苛立っていると冗談交じりに語った。
「これはトレーニング・セッションでも同じなんだよ。フレイザー(フォースター)がトレーニング・セッションでファンタスティックなセーブをして、ソニーがなかなか得点できないこともあるが、これは期間限定の話だよ」
「ソニーを含め、選手たちのこのようなパフォーマンスを見れば、心配はないと言い続けたいね。このようなストライカーだから、きっと多くのゴールを決めてくれると信じているよ」
トッテナム・ファンは、フラム戦での彼の活躍を心配する必要はないだろうし、水曜日のチャンピオンズリーグ、マルセイユ戦でソンの不毛なノーゴール記録に終止符を打つことを期待したい。トッテナム・ホットスパー・スタジアムで行われるヨーロッパ最高峰の大会でのゴールが彼は好きなのだろう。