ベンチからのピッチに送られたこの選手の鮮やかなプレーは、チャンピオンズリーグで優勝し、複数のクラブで国内タイトルを獲得してきた33歳のウィンガーが、エネルギーと加速力を失っていないことを証明するものだった。彼の経験は、ピッチ外でも、ピッチ上の大事な場面でも、非常に貴重なものとなることは言うまでもない。
ラングレは、3バックの左で19分間、スパーズのユニフォームを着て、堅実かつ無難なデビュー戦を果たし、スペンスは右でピッチの両端で何をもたらすことができるのかを少し垣間見せてくれた。
フォースターは、レンジャーズ・ファンのブーイングの中、1度、巧みなキャッチングを見せた以外は、ほとんど何もしなかった。一方、ビスマは、ピッチ中央で勤勉なパフォーマンスを見せたが、彼の持つ派手さはあまりなく、コロナによって一時期、フィットネス・トレーニングを中断させられた後に、今回はピッチの上で45分のフィットネスワークをこなした。
他の選手とは異なり、リシャルリソンにとってはトッテナムのユニフォームを着て3試合目の出場となり、このブラジル人はコンテのシステムにますます快適に馴染んできている。
前半は好調だったが、後半は調子を落としたデヤン・クルゼフスキに代わって、リシャルリソンは残り30分で右サイドに入った。そしてケインが交代すると、このブラジル人は中央のストライカーの位置に入った。
この25歳はハードワークし、レンジャーズのディフェンスの背後に走り込んで、スパーズにとって一貫した脅威となり、後半にはペリシッチのクロスからヘディング・シュートを放つなどした。
コンテは、この夏のトッテナムの強化がなぜそれほど重要なのかを、リシャルリソンを例に挙げて説明した。
「リッチーは、チームのクオリティを高めるために契約した選手であることは確かだ。また、レベルを落とさない選手でローテーションを組む可能性もある。もし競争力を高め、強いチームになりたいのであれば、少なくとも16、17、18人の選手が同じレベルを保ち、レベルが上がったり下がったりしないようにしなければならない。そうでなければ競争力は保てない」
「クラブでは、5人の交代要員や、チャンピオンズリーグの試合と試合の間にローテーションできるよう、改善を始めたばかりですが、まだ始めたばかりだ」
「この状況は、私にとっても、特に我々が野心を持ちたいのであれば、あまりにも重要なことだと思う。ある試合ではある選手を、別の試合では別の選手を起用することになるが、彼らは90分、70分、30分とプレーできる必要があり、最も重要なことは、彼らがピッチに立ったときに効果的であることだ」
「自分たちのためではなく、相手にとってすごいインパクトでなければならない。この点については、クラブと一緒に取り組んできたつもりですが、我々はまだこのプロセスを始めたばかりで、チームを一歩一歩向上させていかなければならないことはご存じのとおりだよ」
他の交代選手のうち、サールはわずか9分間のみの登場となり、中盤で大きな印象を与えるには十分な時間ではなかったが、昨シーズンほとんど起用されなかったジョー・ロドンに一言触れておくべきだろう。イタリアのクラブからの関心を集めているこのウェールズ人は、最後の25分ほど、エリック・ダイアーに代わって出場した。
スパーズのチーム戦力は、コンテがプレミアリーグで4位になったときよりもはるかに強力であり、それは今、いくつかのポジションで過剰になっている。トッテナムがこれ以上の補強を継続し続けるには、まずこの夏の移籍マーケットの第2段階に入る必要がある。
