今はケインの去ったトッテナムで誰がセンターフォワードを務めるのかに注目が移っているが、リシャルリソンは少なくとも当初その役割を担うことになるだろう。
「新たな選手が頭角を現す可能性もある。我々にできるのは、そのスペースを与え、そこから何が生まれてくるかを見定めることだけだよ。このチームの中に、素晴らしい存在感を誇り、フィールド内外で大きな力を発揮し、その適正を持ったユニークな選手がいることを知ってるせいで、皆さんがある程度まで自分の考えを縛ってしまうだろうね」
「そこにそのスペースがあるとそう考えてしまうかもしれないが、そうなる保証もないんだよ。チャンスはそこにある。それはその通りだ。この手の話題はそのチャンスなんだ。偉大なクラブや偉大な組織がやっているのと同じように、ここでは取り組むべきなんだよ。つまり、偉大な選手を偉大な選手に置き換えることだ。それを実現するのは簡単ではないが、ビッグクラブはそれをやっているんだ。彼らは、たとえ偉大な選手が去ったとしても、強さを維持し、さらに成長する方法を見つけるんだよ」
これまでにケインが欠場したとき、チーム内で台頭してきた選手の一人がソンだが、この韓国のスター・アタッカーはポステコグルーのもとで中央のストライカーになれるだろうか？
「そうだね。その可能性は否定できない。私はソニーのことを長い間知っていて、そのキャリアの発展を見てきた。特に我々のプレー・スタイルでは、彼が中心でプレーできることに疑いの余地はないよ」
「そこに微妙な違いがある。監督はチームを構築するさまざまな方法を持っているし、あるチームではソニーが中央のストライカーとしてプレーできないことも理解できるが、これから戦っていく我々のプレー・スタイルでは、 私は彼がセンターフォワードとしてオプションになれるのは間違いないと思うよ」
トッテナムはこの夏、ロサリオ・セントラルからアルゼンチンのトップリーグで大きなインパクトを残した19歳のベリスと契約したが、ポステコグルーは、このU-20アルゼンチン代表ストライカーが今シーズンのプレミアリーグでプレーできる準備ができていると考えるのは注意が必要だと語った。
「彼にはしばらく時間がかかるだろう。我々は彼をまず馴染ませることに努めるよ。地球を半周して来たのだからね」
「彼はまだ若い選手で、かなりレベルも違う。我々が長期的な投資のために補強した選手だが、シーズン前半で出場機会を得るとは期待していないよ」
ポステコグルーは、ケインの退団した後もクラブは前に進み始め、ケインがいなくてもチームとしてより良いものになるかもしれないという意見に激怒した。
「それは、信じられない偉業を成し遂げた男の名誉を大きく傷つける考えだな。プレミアリーグにも世界にも、ハリー・ケインをチームに加えたくない監督はいないだろう。それが現実だ。彼がここにいるおかげでクラブの成功が妨げられていたとは言えるはずもなく、だから私はその意見には同意できないね」
「彼はこのフットボールクラブで成功しようと全力を尽くしてきたわけだし、それは多くの理由でうまくいかなかった。このフットボールという競技について我々が知っていることは、たった一人の選手だけで違いを生み出すのは非常にまれだということだ」
