アンジュ・ポステコグルーがスティーブン・ジェラードやヌーノ・エスピリト・サントとはまったく異なる監督である理由

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土曜日にスコティッシュ・カップ決勝を戦い、シーズンが終了するセルティックだが、トッテナムの次期監督就任の可能性があるアンジ・ポステコグルーの将来は来週になればより明確になるであろう。

Football London/Rob Guest

トッテナムの次期監督にアンジ・ポステコグルーが就任する可能性があると、これまで多く語られている。マウリシオ・ポチェッティーノ、ユリアン・ナーゲルスマン、アルネ・スロットの名前が挙がってきたなかで、このセルティックのボスは現在、アントニオ・コンテの後任としてブックメイカーのオッズで最も人気を得ている。

この57歳が就任することに寛容なファンもいれば、90年代半ばに監督としてのキャリアをスタートさせて以来、ヨーロッパで働いた経験が極めて少ないこの監督を任命することに難色を示すファンもいる。しかし、トッテナムはアントニオ・コンテやジョゼ・モウリーニョといった華やかなビッグネームを選んでもうまくいかず、そういったアプローチから変えることが、スパーズを再び成長させ、サポーターが望む人目を引くような魅力的なフットボールをするためのカギになるかもしれない。

モウリーニョの解任の後、クラブがヌーノ・エスピリト・サントを起用してから2年が経った今。多くのファンがポステコグルーの就任をエスピリト・サントと比較している。おそらく、それぞれの監督探しがともに2ヶ月を超え、多くの監督候補が彼らよりも前に取り沙汰された点で共通しているが、さすがに両者が類似しているというのは怠慢であり、ポステコグルーにとって不公平なものである。

2021年5月、ダニエル・レヴィ会長はマッチデー・プログラムに、「私たちの偉大なクラブの価値観を反映する人物」を次期監督として選び、クラブが標榜する「流れるような攻撃的で魅力的なフットボール」を取り戻すことを目指すと述べていた。エスピリト・サントはレヴィが掲げたビジョンから大きくかけ離れており、契約からわずか数ヶ月でトッテナム・ホットスパー・スタジアムを去ることになったのは驚きにも値しなかった。

このポルトガル人指揮官のフットボールは悲惨なものだった。ウェストハム戦の後半は枠内シュートが1本も記録できず、その次のマンチェスター・ユナイテッド戦ではホームで3-0と大敗。それが彼の最後の試合となった。ただ、ポステコグルーはエスピリト・サントのような存在ではまったくない。

2年前に次の監督に何を求めるかを綴ったレヴィは、先月、トッテナムは「来シーズンに向けて、私たちはピッチ上での成功、そして皆さんに喜んでいただけるフットボールを実現するために、絶え間ない努力を続けてまいります」と寄稿した。ポステコグルーは間違いなくその条件を満たしており、彼の就任によってセルティックは完全に生まれ変わり、その攻撃的で魅力的なアプローチでスコットランドで暴れまわっている。

8月末で58歳になるヘッドコーチは、サポーターを楽しませることが自身に求められていることを熟知しており、サポーターは試合を楽しむためにスタジアムに足を運んでいることもわかっている。それはこれからも彼のやり方であろう。

「ピッチ上での私の哲学は、決して立ち止まらないということだ。我々は精神性とコミットメントを絶え間なく発揮し続けることを目指している」

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