これからハリー・ケインがスパーズを去ったとして、彼を恨むのは偏見の強すぎるファンだけで、ヨーロッパの他国のクラブに移籍をするのであればその遺産を傷つけることはないだろう。
Evening Standard/Dan Kilpatrick
トッテナムが恐れていることではあるが、この夏にもハリー・ケインの移籍騒動が再び起こる可能性がある。
マンチェスター・ユナイテッドは契約最終年を迎えたケインに長年関心を寄せており、カリム・ベンゼマの後釜を探しているレアル・マドリードからのアプローチにスパーズは間もなく直面するかもしれない。
スパーズは、ケインがプレミアリーグのライバルクラブに移籍することだけは避けると固く誓っており、そのことでレアル・マドリードからの関心への扉を開いているが、ケイン本人が国外のクラブへの移籍を考えていない理由がある。
これまで、ケインはアラン・シアラーを抜いてプレミアリーグの歴代最多ゴール記録を塗り替えるまで、プレミアリーグを去ることはないとされてきた。長らくケイン本人も、それを目標として公言することを憚らなかった。
2年前、ケインがスパーズを退団しようとしたときは、シアラーの記録はまだ先だったこともあり、国外への移籍には全く興味を示さなかった。現在もケインの希望はイングランド・フットボール界にとどまることだろうが、これまでのキャリアの軌跡を考えれば、よりオープンマインドになる余裕もある。
ケインは今シーズン、プレミアリーグでの自己ベスト・タイとなる30ゴールを挙げ、トッテナムの低迷をよそに、プレミアリーグ通算213ゴールを達成。シアラーの260ゴールの記録に、あと47ゴールと迫った。
2014-15シーズンにトッテナムのトップチームに定着して以来、ケインは1シーズン平均23ゴールを挙げており、シアラーを追い越すためにはイングランドであと2シーズンを過ごせばいいことになる。
来月30歳になるスパーズのフォワードは、この記録をただ更新だけでなく、大きく上回ろうとする勢いだ。