勝利が確定しただけでなく、信頼する2人の『大将』がまたもや勝利に貢献したからだ。ホイヴィアは今シーズンの全試合に先発出場して1,240分、ベンタンクールは1,127分のプレーをしている。この2人よりも出場時間が長いのは、ロリス、ケイン、エリック・ダイアーのみである。
ホイヴィアはこの14試合で3ゴール、3アシストとし、コンテのもとで攻撃の武器を加え、ユーロ2020で見せた攻撃的なパフォーマンスを発展させ続けている。
2018/19シーズンにサウサンプトンで31試合に出場して4ゴール、4アシストを記録したのが、ドイツからやってきたホイヴィアにとって攻撃面での最高のシーズンであった。しかしこの27歳は、その3分の1にも満たないプレー時間で、それを上回ることになりそうだ。
ベンタンクールは13試合で1ゴール、2アシストを記録し、ゴールへの貢献はあまり知られていないが、ボックス・トゥ・ボックスの役割を担うことで、これまでの記録を更新しそうな気配だ。
どちらも攻撃的なミッドフィルダーではないが、コンテのもとで万能型ミッドフィルダーへと進化しており、土曜日にはビスマの投入によって大きな恩恵を受けた。
ビスマはスパーズで最高のプレーを見せ、エバートンはビスマが投げかけた問題に対する答えを見つけることができなかった。アンカーマンとして圧倒的な存在感を示したビスマは、強さを生かして何度もボールを奪い返した後、スピンして巧みなボール捌きを見せ、さらにケインの好機を演出し、他の多くの攻撃の起点にもなった。
ビスマがピッチに登場した後の20分間で、スパーズが8度のシュートを記録したのは偶然ではないだろう。ビスマの投入により、誰もがスペースを確保し、活気づいたように見えた。
コンテが要求したすべての条件を満たすパフォーマンスで、この夏に加入したこのミッドフィルダーがチームの一員であることを実感しているのがわかるだろう。ゴール後、ベンタンクールと一緒に喜ぶホイヴィアの背中に飛び乗り、試合後にはトンネルを抜けたところでクラブの撮影クルーに近づいてこう言った。
「ああ、そうだ！勝ち点3だ」
些細な一瞬であったかもしれないが、チーム内で周囲との一体感が増し、ビスマのベスト・バージョンが引き出された瞬間だった。コンテはトレーニングの高い要求に応えてきたこの選手から、まさに望むものを得られていると語った。
