アントニオ・コンテが解決しなければならない右ウィングバックの問題

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Times/Gary Jacob

エメルソン・ロイヤルの攻撃面での生産性の欠如が、アントニオ・コンテが試行錯誤するシステムを崩壊させる原因となっている。

アントニオ・コンテは、トッテナム・ホットスパーでの任務をこれまでの監督キャリアにおける最大の挑戦と位置づけたとき、しっかりとした基礎と堅固な構造の必要性について話した。

チームを前進させ、チャンスを生み出す効果的なウイングバックの存在は、コンテの信頼する方程式の最初の構成要素の一つだ。10ヶ月前に指揮を執り始めたとき、コンテはその両ウィングバックを見つけることを優先した。この夏、コンテは左にインテルから教え子であるイヴァン・ペリシッチを連れてきたが、昨シーズン後半になかなか結果を出せていなかった右サイドは不満が残った。そして現在、エメルソン・ロイヤルは生粋の右サイドバックで、ゴールに繋がるようなラストパスやクロス、シュートで成果を上げるのに苦労している。

このような重要な歯車を欠いているため、コンテのスパーズは停滞しており、トッテナムの前線3人の負担を軽減し、彼らがよりゴールに専念できるような右サイドからの生産性は得られていない。それでもスパーズはこれまで、ほぼうまくいっていた。しかし、火曜日夜のチャンピオンズリーグでスポルティングに2-0で敗れたことは、イタリア人ヘッドコーチのもとで充実したプレシーズンを過ごした後、ポルトガル遠征まで無敗だったにもかかわらず、期待されたほど好調ではなかったチーム状況にとって現実を突きつけるものだった。

ペリシッチは、先週のグループリーグ初戦のマルセイユ戦で、リシャルリソンのヘッドにつながるクロスを供給し、2-0の勝利を収め、その価値を見せつけた。ライアン・セセニョンと交代で出場したこのクロアチア人は、今シーズンの全試合で12回のチャンスを作って3アシストと、今シーズンの全試合に出場しているエメルソンのおよそ4倍を少ないプレー時間で記録している。

コンテは右サイドの問題を解決しようとしてきた。1月にコンテが獲得を狙ったアダマ・トラオレはバルセロナにローン移籍し、先月はリーズ・ユナイテッドのダン・ジェームズの獲得を実現できなかった。

コンテは、チェルシーでヴィクター・モーゼス、インテルでペリシッチとアントニオ・カンドレーヴァのコンバートに成功したように、ウインガーのルーカス・モウラとデヤン・クルゼフスキをウイングバックにコンバートするアイデアを公に語っている。チェルシーが2016-17シーズン、インテルが2020-21シーズンにそれぞれ国内タイトルを獲得したとき、モーゼスは5度、ペリシッチは8度のゴールやアシストに貢献した。これらのシーズンで逆サイドでは、チェルシーのマルコス・アロンソが9ゴール、インテルのアクラフ・ハキミが15ゴールに貢献していた。

ルーカス・モウラはプレシーズンの韓国ツアーで右ウイングバックとして2度出場したが、現在は負傷しており、復帰はインターナショナル・ブレイク後となる見込みだ。もし、コンテがこのアイデアを追求したいのであれば、クルゼフスキとルーカス・モウラが交代要員の中で現実的な攻撃オプションであるため、右ウィングバックで先発起用をした場合に、途中から試合を変えるためのオプションが減少することになる。一方、昨シーズンの終盤戦で右サイドの攻撃力アップに貢献したマット・ドハティは、膝の負傷から回復してフィットしているにもかかわらず、これまで途中出場でわずか4分しかプレーしておらず、コンテもその理由を説明していない。なお、スパーズはドハティが先発出場した直近の6試合で21ゴールを挙げている。

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この記事はレスター戦を控えたコンテの記者会見の前に出たものだけど、その記者会見でコンテは「ドハティとスキップはインターナショナル・ブレイクの後にローテーション入りする可能性がある」と発言しているよ。

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