アントニオ・コンテはチャンピオンズリーグでの過去の自身の失敗を教訓にトッテナムを欧州の強豪と渡り合わせる必要がある

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明日、チャンピオンズリーグに復帰するトッテナムにとって、この大会でのアントニオ・コンテの成績は、彼の素晴らしい経歴の中で唯一の汚点である。

スパーズにやってくる前のコンテは、監督として6シーズンで5つのリーグタイトルを獲得したが、欧州の最強クラブを決めるこの大会での成績は対照的に散々で、欧州王者に導いた実績という点で、ライバルのトーマス・トゥヘル、ユルゲン・クロップ、ペップ・グアルディオラらは未だに一線を画す存在である。

マルセイユのロンドン遠征を前に、コンテのチャンピオンズリーグでの成績は34試合で12勝11分11敗、1試合平均得点は1.38と、国内戦での平均得点2.19に遠く及ばない。

ユベントス(2度)、チェルシー(1度)、インテル(2度)で戦った5度のチャンピオンズリーグで、準々決勝(ベスト8)まで進出したのはトリノでの初のシーズンに限られ、決勝トーナメントでの勝利はセルティック戦のみであった。インテルでは2年連続でグループステージで敗退を喫している。

コンテの特徴は、選手層の厚さを非難する傾向があることだ。

ユーベにいた頃、彼はこの大会での敗因を、「1人前100ユーロのレストランで10ユーロしか持っていないのと同じだ」と言ったが、彼の後任であるマッシミリアーノ・アッレグリは、翌シーズンにほぼ同じチーム戦力を率いて、ファイナルに進出し、レストランで大盤振る舞いをしてしまった。

敵地でのバルセロナ戦とボルシア・ドルトムント戦で、先制ゴールを決めたものの逆転で敗れ、グループリーグで最下位になった2019年にもコンテは同じ言い訳をした。

彼はすでに、スパーズがマルセイユ、スポルティングCP、アイントラハト・フランクフルトと同じグループに入ることが決まった後で同様の「言い訳」の仕込みをしており、先週、プレミアリーグのライバルと比較して、スパーズのチーム戦力を冷静に評価していた。

今シーズンの短縮されたスケジュールは、ヨーロッパで戦うすべてのチームに負担をかけ、確かに、スパーズは、この夏に心強い移籍マーケットを送ったにもかかわらず、いくつかのポジションで必要なクオリティが不足しているように見える。たとえホームのマルセイユがスパーズにとって最も難しいグループリーグでの試合であったとしても、コンテは明日、メンバー構成に微調整を加えるにとどめると予想される。

しかし、歴史的に見ると、コンテの不満は常に正当なものとは言えず、彼自身の欠点もヨーロッパでのこれまでの記録と同じくらい重要である。

2015年と2017年にチャンピオンズリーグで準優勝したアッレグリのユーベは、コンテよりも欧州の試合において慎重かつ賢明で柔軟だったため、コンテがもっとローテーションを厭わず戦術的に硬直的でなければ、同様の成功を収められたのではないかという指摘がなされている。コンテの「戦闘マシン」は過酷なリーグ戦のために完璧に設計されているが、間違いなく、ヨーロッパで支配するには創造性やポゼッションの広がりに欠ける。3-5-2システムから逸脱し、スローテンポでプレーすることを許さないコンテの姿勢にも問題がありそうだ。

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