アモリムが指揮を執るスポルティングは、エドワーズを売却することにそれほど熱心ではないが、契約が2年残っていることから、同選手の想定移籍金を1500万ポンド（1760万ユーロ）と見積もっており、そこから若干上がる可能性があるが、トッテナムが獲得に動いた場合、その移籍金が35％カットされることを考慮すると、想定額は約975万ポンドになる。
エドワーズが復帰する可能性があるもう一つの理由は、トッテナムのホームグロウン枠の状況にあり、特にヨーロッパの大会に出場する際に「クラブ育成枠」の選手が不足していることである。ヨーロッパの大会では、クラブの25人の登録メンバーのうち8人はホームグロウンの選手に確保されなければならず、そのうち4人は「協会育成枠」、4人は「クラブ育成枠」となる。「クラブ育成枠」の選手とは、15歳から21歳までの間に3シーズンまたは36ヶ月間、クラブに在籍していた選手のことである。
昨年夏にハリー・ケインとハリー・ウィンクスが退団したため、トッテナムの現在のトップチームにいる「クラブ育成枠」の選手は、ブランドン・オースティン、アルフィー・ホワイトマン、オリヴァー・スキップ、トロイ・パロット、ジャフェト・タンガンガのみとなった。オースティンは新契約にサインしたばかりだが、タンガンガとパロットは今夏売却される見込みで、スキップはローンに出される可能性があり、ホワイトマンの今後の動向はオースティンの長期新契約によってより不明となったため、これらの選手たちの選手の将来については疑問が残る。
「クラブ育成枠」の選手不足に対する解決策の一つは、クラブが若いアカデミーのスター選手をトップチームに昇格させてそのポジションを担わせることだが、新シーズンの時点ではそれら若い選手はBリストに登録されているため、そもそも4人の「クラブ育成枠」に入れる必要がない。
だからこそ、エドワーズは有用な選択肢となる可能性があるが、クラブで育成された選手たちや、この夏トッテナムが注目するより高額で知名度の高いウイングたちの今後の動向に大きく左右される可能性がある。アスレティック・ビルバオのニコ・ウィリアムズ、RBライプツィヒのダニ・オルモ、クリスタルパレスのミカエル・オリーセとエベレチ・エゼ（後者は中央でもサイドでもプレー可能）、バルセロナのラフィーニャらは、いずれもノースロンドンのクラブが獲得を狙っていると噂されている選手たちだ。
エドワーズは注目度の高い補強ターゲットであることに加え、コスト効率の良い買い物となる可能性がある。今夏に数名のウインガーが去る見込みのトッテナムにとって、この男は優位な条件をいくつか満たしている。移籍マーケットが進むにつれ、他のクラブもこの選手に興味を示していることから、トッテナムが再び獲得するか、移籍金の35%を受け取るかを決めなければならないだろう。
