何年もの間、スパーズはお金を賢く使い続けてきたが、ここから野心的に資金を投じようとしている。
Evening Standard/Dan Kilpatrick
アンジ・ポステコグルー率いるトッテナムは、ファンにとってあまりにも魅力に溢れているため、試合中に未だにダニエル・レヴィ会長に怒りをぶつけることができずにいるが、それでもソーシャルメディア上ではこの会長を中傷したり、多くのサポーターと話しをすれば、会長に対する根深い憤りを見つけるのは難しくない。
高額なチケット価格や歴史的なフットボールとビジネス上の意思決定における失策、そして何よりもレヴィが会長となってからの23年間で1つのトロフィーしか獲れていないというスパーズのタイトルの欠乏への当然の不満が依然として残っている。
しかし、そういった不満を要約すると、スパーズがエリートクラブと渡り合うために必要な選手補強をレヴィが認めず、今後も認めないだろうという懐疑論が充満していることにある。
しかし、先日、エバートンとノッティンガム・フォレストがプレミアリーグの「利益と持続可能性に関する規則（PSR）」に違反した罪に直面しており、他のいくつかのトップクラブも自分たちの財務の状態に冷や汗を流している中、レヴィの財務管理におけるアプローチによって、スパーズが大きなアドバンテージを取っている。
今月、トッテナムは多額の資金を投じて補強に動いているプレミアリーグで唯一のトップクラブであり、ディフェンダーのラドゥ・ドラグシンに2600万ポンドを費やしているが、これからさらに1月末までにミッドフィールダーの獲得を目指して動いている。
サウジアラビアが支援するニューカッスルのエディ・ハウ監督は、PSRのせいでボーンマスのドミニク・ソランケのような選手を獲得する余裕がないと不満を漏らし、アストンヴィラのウナイ・エメリは選手を買う前に売却する必要があると述べているが、トッテナムはにはそのような心配がない状況だ。
今年はじめ、ノースロンドンのクラブは2021-22シーズンの健全な財務結果を発表し、翌シーズンの決算ではPSRを十分に満たしてくるだろう。
夏にスパーズ史上最高の選手であるハリー・ケインを1億ポンドでバイエルン・ミュンヘンに売却したことも大きな助けとなったが、長年にわたる慎重な資金繰りのおかげでスパーズは優位な立場にある。
これまでクラブは収入の範囲内で支出をしてきたが、それが多くの状況においてサポーターの不満を招いており、さらにプレミアリーグで選手給与の総額がクラブ収入の半分以下である唯一のクラブである倹約ぶりである。
