しかし、ケインとリシャルリソンのパス成功率は、ソンの84%に対し、61.3%と60.9%とはるかに劣っていた。
さらにソンはセセニョンとプレーしているときほどにはペリシッチとの左サイドでコンビが上手くいっていない。この経験豊富なクロアチア人は、スパーズに加入して以来、ウイングバックとして最も静かなパフォーマンスを露呈して、その本来のクオリティに値するような攻撃的を発揮できなかった。
33歳のペリシッチにとって、短期間での連戦出場はフィットネス面で影響があっただろうし、ブライトン戦ではセセニョンを先発で起用するのが順当だろう。一方のエメルソンは、エリック・ダイアーからの素晴らしいロングパスに見事なポジショニングでこれを受けてゴールを目前にする決定機を迎えたが、ボールを受けたときの判断が最大の弱点であることに変わりはない。
ブンデスリーガで最もタフな試練の場とされるスタジアムでの戦いだったのは事実であり、少なくとも勝ち点1を得て帰ることはできたことで、試合後のコンテはチームの出来に満足していた。
騒々しいスタジアムで大部分でボールを保持し、ファイナル・サードでのお粗末なプレーだけが、それ以上の結果を得ることを妨げたが、スパーズのヘッドコーチはこの試合のパフォーマンスによって大いに自信を得たと語った。
「今夜はいいパフォーマンスだったと思うよ。このスタジアムで、周りが騒がしい中でプレーするのは簡単なことではないが、同時に立ち上がりから多くのプレッシャーをかけ、ピッチのどのゾーンでもアグレッシブにプレーしようとしていた」
「その一方で、大きなリスクを冒すこともなかったと思う。しかし、この試合の後に改善すべき点を挙げるとすれば、やはりもっと積極的に攻めることだろうね」
「今日もゴールのチャンスはあったし、フットボールはシンプルなもので、勝つためにゴールを決めなければならないし、それができなければ運がよくても引き分けだ。今日はチーム全体で大きな努力をしたのだから、もっともっと報われるべきだったと思うね」
「今日のパフォーマンスは大きな自信になったと思うよ。難しい雰囲気の中でも、素晴らしいパーソナリティでここでのプレーに正しく対処したからね。ホームでもアウェイでも同じようにプレーすることを肝に銘じておくのが重要だと思う」
「アウェイでプレーするときは、より強い個性を発揮しなければならないかもしれないね。今夜はその点で、選手が素晴らしい姿勢を見せてくれたので本当に満足しているよ」
土曜日に行われるブライトンとのタフなアウェイゲームに向けて、このチーム戦力をどのようにマネージメントするかが鍵となる。これまでのスパーズはアメックス・スタジアムでしばしば苦戦を強いられており、エネルギッシュなシーガルズに対して、足がすくんだり疲れを見せたりするようなことは許されない。
試合と試合の間に3日間があることは、何人かの選手の回復に役立つだろうが、コンテはローテーションについて考えなければならないだろう。
3人のアタッカーを再び起用するということは、少なくとも2人が1週間で3試合目を戦うということであり、クルゼフスキの回復が間に合わない限り、ついに3-5-2への変更もあり得るだろう。コンテは、新しいフォーメーションでフレッシュな選手を加えたいのであれば、ビスマ、セセニョン、ドハティ、デイヴィス、サンチェス、そしてスキップの先発を考えることができる。