問題は、コンテが選手を交代させるのは怪我をしたときか、替わりの選手に100％満足しているときだけのようだということだ。
デヤン・クルゼフスキがフィットしているとき、前線には4人の強力な攻撃的オプションが揃っていた。3バックの左も同様でベン・デイヴィスかクレマン・ラングレのいずれにも満足し、ライアン・セセニョンは左ウイングバックでイヴァン・ペリシッチを補い、多くの時間、プレーすることができている。このU-21イングランド代表ディフェンダーは通常、試合に先発しない場合にコンテの最初の選手交代のカードとしてピッチに送られる。
問題はそれ以外のポジションにある。スパーズのヘッドコーチは数週間前、夏に獲得したイブ・ビスマ、オリヴァー・スキップ、マット・ドハティをインターナショナル・ブレイクの後に頼ることができると語っていた。
この3人はドイツではプレー時間が与えられず、アーセナル戦の終盤、ピッチ上の選手が10人になってしまい敗戦を覚悟したコンテがようやく彼らを器用したのだ。
月曜日の記者会見でコンテは、ドハティが昨シーズンに膝を負傷する前のレベルに達していないと述べ、ドハティは再び低い評価を受けることになった。アイルランド代表での彼のパフォーマンスや、途中出場からのスパーズでのプレーは、それが真実であることを示唆しているが、その状態を解消する唯一の方法は、プレー時間を与えながら本来の動きのキレを取り戻すことであるため、おそらく現状は悪循環に陥っている。
夏に獲得したもう一人の選手、ジェド・スペンスについて、エメルソン・ロイヤルのプレミアリーグの出場停止中に少しでもプレー時間を与えるべきだというファンの声に応えるためには、トレーニング・セッションでのパフォーマンスが不十分であることをコンテは明らかにした。
ビスマは、おそらく最も奇妙なケースだろう。このマリ代表ミッドフィルダーは近年、プレミアリーグで最も優れたセントラル・ミッドフィルダーの一人だが、コンテは現在、ベストな先発メンバーの一員として見ていないようで、2週間前にビスマは自らコンテの戦術的な指示に適応するのに時間がかかり、守備能力を高める必要があると認めている。
ビスマはブライトンでは最もフィットしている選手の一人として知られ、グレアム・ポッターのチームで輝きを放ったその守備のプレーは、当時、どちらかといえば彼が得意とする分野として取り上げられた。しかし、コンテのもとではまだ何かがうまくいっていないようで、プレシーズンの間、筋肉系の問題やコロナに罹患したことも向かい風となった。
土曜日のブライトンでの一戦は、ビスマが実力を発揮できるチャンスかもしれない。ロドリゴ・ベンタンクールとピエール・エミール・ホイヴィアの中盤ペアが1週間に3試合目を戦うというのは、スパーズよりもはるかにフレッシュな状態でこの試合を迎えるシーガルズを相手にするには難しく、危険なように思われる。
そして、あまり注目されていないブライアン・ヒルもいる。この21歳のスペイン人アタッカーは、クルゼフスキとルーカス・モウラの負傷にもかかわらず、今シーズンはベンチを温め続けていた。しかし、月曜日にコンテが彼について尋ねられると「私は彼を信頼している」と（かつてハリー・ウィンクスに向けても発せられた）、今となっては恐怖の言葉ともとれる評価をした後、火曜日の夜に終盤の数分間出場することになったのだ。
2月にコンテは、ヒルは賢く、勤勉で才能のある選手であるが、イングランドのフットボールに要求される身体的な能力に適していないと公に示唆していた。それから8ヶ月が経過し、このスペイン人がコンテの認識を改めさせたとは言いがたい。
