この会談で明らかになったのは、コンテがトッテナムのプロジェクトに満足しており、プレミアリーグとチャンピオンズリーグの両方で戦い抜けるチーム戦力を築き上げるには、クラブが補強の面で尽力するだけでなく、コンテ自身の努力も必要だということを十分理解した上で、来シーズンも指揮を執る決意があるということだった。
選手、スタッフ、そしてこの数年間、クラブ上層部の決断に不信感を抱きながら見守ってきた一部のファンも含め、今、クラブには本当にワクワクするような雰囲気が漂っている。
今、あるのは楽観的な空気だけだ。例えば、ハリー・ケイン。イングランド代表のキャプテンは、昨夏、クラブの方向性と野心の欠如に失望し、退団を希望していた。
それから12ヶ月が経過し、今週、ニューヨークで「The Tonight Show with Jimmy Fallon」に出演したケインは、これからコンテが自身のキャリアに与えてくれる変化に対して純粋に興奮している。28歳のケインはこれまで以上にフィットし、もしクラブが今度の移籍マーケットでコンテをサポートするならば、彼が常に夢見てきたこと、つまりトッテナム・ホットスパーでトロフィーを獲得することを達成できると信じている。
ケインはスパーズ内の変化に熱中しており、もしこの夏、野心的なプロジェクトを予想通りに展開してくれれば、今後数ヶ月のうちにクラブと新しい契約を結ぶことに前向きであると、今週初めにFootball Londonは報じている。
この夏の移籍マーケットは、コンテとケインを幸せに保つためのカギとなる。インテル・ミラノとチェルシーを率いたコンテは、自分がクラブから補強の面でサポートされていないと感じれば、決して臆することなく突然の辞意の表明する男だ。ユベントスでは、多くのタイトルを獲得したが、移籍金やクラブの財務的な問題でプレシーズンに入って2週間ほどで突如退団をした。昨年の夏にもインテル・ミラノを去ったが、それは彼がやりたかったチーム構成を作り出すための資金がパンデミックもあってクラブが用意できなかったからだ。
だからスパーズは、コンテとパラティチがトリノで金曜日に合意したプロジェクトを実行しない場合は、まだ何が起こる可能性がある。だがそのトッテナムに掛かる圧力は、過去の移籍マーケットでしばしば動き出しが遅くなり、最終日まで待って金銭面で好条件を引き出そうとしていたクラブにとって悪いことではない可能性がある。
この夏のスパーズは、過去のように待っている余裕はない。コンテは、ディフェンス、ミッドフィールド、アタッカーをターゲットに、少なくとも6人の新戦力を希望しており、クラブが7月9日に2つのプレシーズン・マッチを戦うために韓国に飛び発つ前に、できるだけ多くの補強を成立させることを望んでいる。
