スパーズ・ファンには信じがたきジオバニ・ロチェルソの不在がアルゼンチン代表に与える悪影響

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ITVのSam Matterfaceは、左サイドのロチェルソが生み出すメッシのつけ入るギャップを指摘しながら、「トッテナム・ファンは、この事実に眉をひそめるかもしれない」と付け加えた。

ビジャレアルへのローン移籍は1月に完全移籍になる可能性が高く、加入当初はクリスチャン・エリクセンの後継者として期待されたものの、その役割が果たされることはなく、2021-22シーズン開幕からスパーズで先発したのはたったの3試合となり、その後、放出候補となっていった。

グレン・ホドルはFootball People Podcastで語った「ロチェルソのような、トッテナムの先発メンバーにすら入れない選手がいるアルゼンチンを(ブラジルに次ぐ)優勝候補として真剣に考えるべきではない」という主張は、まったく理に適っていない。ロチェルソがアルゼンチンのプレスを統率し、相手ディフェンスを中盤で分断し、前線の3人と中盤とをショートパスでつなぐ姿は、ノースロンドンのクラブではほとんど見られなかったのだ。

メッシは、自身と同じロサリオ出身のロチェルソがアルゼンチンにとっていかに重要な存在であったかを証言してくれるだろう。ロチェルソのようなプレーメーカーがいないがために、メッシが自らボールを探すようになってしまい、結果的にメッシはミドルサードでおよそ半分のプレーをすることになった。そしてラウタロ・マルティネスは、事実上、前線に一人取り残されてしまったのだ。

南米王者となり、フィナリッシマ(CONMEBOL-UEFAカップ・オブ・チャンピオンズ)でユーロで優勝したイタリアに勝利して世界を制覇したアルゼンチンの36試合無敗記録は、ワールドカップ本大会の初戦で途絶えたのである。ベスト16で敗退した2018年ロシア・ワールドカップ以降、アルゼンチン代表にとってクリスティアン・ロメロの台頭とともにロチェルソの存在は最大の変化であり、今回のワールドカップまでの11試合中9試合で先発出場していた。

土曜日のメキシコ戦でのロチェルソ不在への解決策は、ブライトンのアレクシス・マクアリスターになるのかもしれない。サウジアラビア戦でプレーしなかったパウロ・ディバラの影響力は2トップの背後における代替案とはスカローニが見なさない程度に衰えている。

ワールドカップが始まる数日前のFIFAブリーフィングで、アーセン・ベンゲルはロチェルソの負傷離脱によって、直前のチーム構想を変更を強いられることがいかにチームを弱体化させるかを示すケーススタディとして言及した。

「初戦が重要なんだ。(今大会のように)準備期間がない場合、負傷者がいないチーム、つまり完全にバランスの取れたチームが有利になるんだよ」

「土壇場で主力選手を失うと、チームの構成を変えざるを得なくなるからね」

ベンゲルのその予想が的中するのに時間はかからなかった。

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