「彼の仕事ぶりは非常に体系立てられていて、細部へのこだわりはこれまで私が関わってきた中で最もすごい」
ベン・ミーは2023年7月のThe Athleticの音声ドキュメンタリー『Access All Areas: Brentford』でそのように語っている。
「技術面、戦術面で、選手がやるべきことを細かく伝えてくれるし、その伝え方も上手いんだ」
「他の監督にはない親しみやすさがある。選手の意見に耳を傾けてくれる。とはいえ彼自身が豊富な知識を持っている」
「ある試合で勝っているか引き分けている時だったと思うけど、スローインの時に“前に行っていいか?”ってアイコンタクトで聞いたら、彼は“もちろん、毎回絶対に行け”って返してくれた。そういうのが新鮮だったね」
フランクは元教師で、指導者としてのキャリアをデンマークの育成年代からスタートさせた。フレゼリクスヴァーク、ヒヴィドヴレ、B93、リンビーなどで指導し、U-16デンマーク代表の監督に就任。
リンビー時代には、2023年11月にアストンヴィラでの同様の役職を経てスパーズのテクニカル・ディレクターに就任したヨハン・ランゲと出会っている。ヴィラ時代のランゲは2022年10月、スティーヴン・ジェラードの後任としてフランクの招聘を希望していた。初対面からほぼ20年後、スパーズで再会する可能性がある。
2011年のU-17欧州選手権では、スパーズのピエール・エミール・ホイビュアやブレントフォードのキャプテン、クリスティアン・ノアゴールらを擁し、フランクの指導するデンマーク代表は準決勝進出。対戦したイングランドにはラヒーム・スターリングやジョーダン・ピックフォードがいた。
彼には若手を育ててきた実績があり、スパーズに就任すればルーカス・ベリヴァル、アーチー・グレイ、マイキー・ムーアらの才能を引き出すことに注力するだろう。
ブレントフォードでは、オリー・ワトキンスをウイングからセンターフォワードにコンバートし、トニー、ムベウモ、ウィサをエリート・ストライカーへと育て、負傷続きだったダムスゴーにも粘り強くチャンスを与えた。経験豊富なベン・ミーやポントゥス・ヤンソンのような選手にも手を加え、ヤンソンには試合前の迷信的な儀式を止めさせたほどだ。
