ブレントフォードを新たな高みに導いたトーマス・フランクは、トッテナムの次期候補筆頭となるのも当然の名将

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フランクは2016年12月にブレントフォードにアシスタントとして加入し、長期的な計画の中でディーン・スミスの後任となることが見込まれていた。2年後、スミスが幼少期からの憧れであったアストンヴィラの監督に就任したことを受けて、フランクは監督に昇格した。

ブレントフォードは2018-19シーズンを11位で終え、フランクの初のフル・シーズンである翌シーズンは3位に躍進。8連勝を記録し、自動昇格を目前としていたが、最後の2試合を落とし、ウェストブロムウィッチ・アルビオンに2位の座を譲る形となった。その後、地元ライバルのフラムとの昇格プレーオフ・ファイナルで延長戦の末に敗れた。

その翌シーズンも3位で終え、プレーオフ準決勝では第1戦でボーンマスに0-1と敗れる。第2戦の前には、フランクがスタジアム全体を走り回り、観客の士気を鼓舞しようとした。

5分にアルナウト・ダンジュマが得点し、ボーンマスが2試合トータルで2-0とリードした際、フランクはタッチラインでゴミ箱を足で蹴り飛ばした。しかしブレントフォードはそこから逆転し3-1で勝利、その後、スウォンジーに勝利して昇格を決めた。

彼はポステコグルーよりも遥かに感情を表に出すタイプのヘッドコーチだ。テクニカル・エリアから指示を出し、ジェスチャーで選手に働きかける。相手のプレスを切り裂いた場面では拍手を送る。アシスタントとの会話も頻繁で、プレーが止まった際には戦術ボードを取り出して視覚的に指示を伝えることもある。交代選手の起用も事前に計画されている。

2022年1月にウルブズ戦で敗れた後、ジョアン・モウティーニョとルベン・ネヴェスに詰め寄ったことで退場処分を受けたことがある。主審のピーター・バンクスに警告を受けた際、フランクは「じゃあ2枚目も出しちゃってよ」と応じた。ただしその一件を除けば、敗戦後の彼はポステコグルーよりも冷静で、「体中が燃えるように感じる」と言いながらも、落ち着いた慎重なコメントを残すことが多い。ポステコグルーはふてくされてしまい、時に無用な騒動を招くこともあった。

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