トッテナムのアントニオ・コンテは、ワールドカップで優勝を果たしたクリスティアン・ロメロと、カタールでPKに失敗して心を痛めているハリー・ケインについて話している。
アントニオ・コンテは、アルゼンチンがワールドカップの祝勝ムードにある中で、クリスティアン・ロメロについて「少し心配だ」と冗談を言った。先週末の日曜日、延長まで120分を3-3で引き分け、PK戦でフランスを倒したアルゼンチン。首都のブエノスアイレスでは、何百万人もの人々がヒーローを見ようと通りに詰めかけ、そこで息を呑むような光景が繰り広げられた。
1986年以来となるトロフィーを手にしたアルゼンチン代表は、それからもファンから祝福を受け続け、素晴らしい数日間を過ごしている。ワールドカップ優勝後のロメロがいつトッテナムに復帰するのかに疑問符がつく中、アルゼンチンでのパーティーがもう少し続きそうなロメロと話をすることができたのかを、コンテは記者から問われた。
「正直、ちょっと心配だね(笑)400万人もの人々が街頭で祝福してくれているんだよ…。でも、彼はあと3日間お祝いをして、それからトッテナムに気持ちを戻さなければならない。我々は最高の選手たちに大きなモチベーションを持ってもらう必要があるからだ」
「プレミアリーグは本当に難しいものになるだろうし、チャンピオンズリーグではミランとの本当に重要な試合が待っている。勝者も敗者も同じレベルで、大きな欲求とモチベーションを保たなければならない。なぜなら今、我々はトッテナムのためにプレーしているし、トッテナムのためにベストを尽くしたいからだ」
ワールドカップでロメロがアルゼンチンの優勝に大きく貢献したのに対し、ハリー・ケインは準々決勝のフランス戦でPKを外し、失意の敗退に終わってしまった。トッテナムの背番号10が、チームメイトであり親友でもあるウーゴ・ロリスに対してPKを放つ光景は、コンテにとって非現実的な瞬間だった。
「あれはとても奇妙だったね。一方にはウーゴが、もう一方にはハリーがいたんだからね。でも、特にPKの場面では、(クラブでの)チームメイトである2人で対戦するのは簡単なことじゃないよ。選手たちにとっても、とても不思議なことだったと思うね」
「毎日同じクラブで生活している2人がPKで対戦するのは簡単なことではないんだ。最初のPKは(ハリーにとって)よかったが、ウーゴはがっかりしていた。2本目のPKは…本当に不思議な感じだった。PKの場面でチームメイト同士が対戦するのを見るのは初めてだったよ」
「キーパーとストライカーがPKで2回も対戦するのは、本当に不思議な感じだったね。でも、その時は、『よし、起きたことは起きたことだ』と私は思ったよ。試合は楽しめたね。ワールドカップのベストゲームの一つさ」
コンテはまた、これからケインとロリスがホットスパー・ウェイで日常的に一緒に過ごす上で、両者の間に緊張感が生まれることはないと明言した。
「ありえないだろう。私には本当に良いメンバーが揃っている。ウーゴは本当に幸せだったと思うが、一方でハリーには本当に悔しかったはずだ」
「本当に優秀で分別のある2人の選手のことだから、これは間違いないだろう。この種のゲームでは、1人が死んで、もう1人が生きるんだ。そして2度目のチャンスはないんだよ」