as/Javier Mata
ビジャレアルは、ジオ・ロチェルソという大きな補強ターゲットを現実のものにするために、努力を続けている。昨シーズン終了後、監督のウナイ・エメリは常にロチェルソの獲得をクラブへの要望として明言していた。それほどにイエローサブマリンの監督にとって、アルゼンチン人ミッドフィルダーは、チームの実力を向上できる存在なのである。選手にとっても同じクラブで続けていきたいという思いは明確であろうし、ビジャレアルはこの補強を成立させる上でもっとも厄介な手順を把握している。それは選手給与だ。
ロチェルソの問題はその金銭的な要求の大きさにある。アルゼンチン人ミッドフィルダーの移籍金と給料は、ビジャレアルにとって法外な額だからだ。トッテナムからの退団時におよそ2000万ユーロの移籍金を要求されたとして、クラブは選手本人が現在のトッテナムでの給与から大幅な減額を受け入れてくれたとしても、その年俸は非常に高く、クラブの給与水準から大きく外れている。
ダンジュマ、エストゥピニャン、アルカセル、ディアで資金繰りを…
このためビジャレアルは、アルノー・ダンジュマ、ペルビス・エストゥピニャン、パコ・アルカセル、ブライユ・ディアの退団の可能性を考慮し、ここしばらくは選手の放出による資金調達に取り組んできた。しかし、それらが上手く進捗していないため、ロチェルソの移籍の話が進まなかったのだ。エメリはプレシーズンにロチェルソを合流させたかっていたが、移籍の動きがなかったため実現しなかった。 8月に入った今、ロチェルソの問題はもう待てない状況にある。関係者はこの移籍の突破口があるのかどうかを早期に知る必要がでている。
選手本人は、ワールドカップに向けて、プレー時間が与えられ、レギュラーとしてチームの中心になるために、できるだけ早く新天地でトレーニングを開始し、自分のポジションを確保する必要があると自覚している。ビジャレアルはロチェルソを欲しがっているので、突破口を切り開くために買取オプション付きのローンなどの選択肢を模索している。
そしてトッテナムもまた、彼が放出で移籍金を得たいと考えているので、自分たちに都合の悪い状況を解決しなければならない。いずれにせよ、ロチェルソは今やビジャレアルにとってビッグネームであり、エメリがチーム強化のために望む戦力である。クラブは、彼らはこの移籍を実現するために毎日働いていると言っているが、エメリができるだけ早くこの取引を完了させたいと思っているのは一目瞭然である。