トッテナム・ホットスパーがサントスの若き左サイドバック、ソウザを約1500万ユーロ(約24億円)で獲得する交渉が、サントスの切実な財務問題を解決する「救い」となっていることが明らかになった。名門サントスが直面しているFIFAからの制裁危機と、今回の移籍がもたらす波紋をレポートする。
レポート
ESPN Brasilの調査によると、サントスはトッテナム・ホットスパーへ左サイドバックのソウザを売却することで得られる、約1億レアル(約1500万ユーロ)の資金使途について既に明確な計画を立てている。複数の情報源によれば、サントスにとっての最優先事項は負債、特に短期債務の支払いに充てることである。最も緊急を要するのは、センターバックのジョアン・バッソの獲得に関連してポルトガルのアロウカからFIFA(国際フットボール連盟)に申し立てられた訴訟に関する支払いだ。
サントスの狙いは、アロウカに対する2,637,910.41ユーロの債務を、FIFAが定めた45日の期限前に完済することにある。これにより、移籍市場でのイメージをさらに悪化させ、クラブの交渉力に影響を及ぼす補強禁止処分(トランスファー・バン)を回避する意向だ。サントスのマルセロ・テイシェイラ会長も、ソウザの売却益で債務を精算する意向を認めており、2024年にも1億3000万レアルの補強禁止処分に関わる費用を支払ってきた苦境を語った。今後の補強について、クラブはフリーの選手やローン移籍を中心に検討する方針である。
スパーズジャパンの詳細分析
今回の移籍における1500万ユーロという金額は、トッテナムにとっては将来有望な若手への先行投資という側面が強いが、サントスにとっては組織の存続を左右する資金源となっている。特筆すべきは、トッテナムが提示した「即時払いの移籍金」がサントスの抱えるFIFA訴訟の解決に直結している点だ。ブラジルの名門がFIFAからの補強禁止処分という危機を免れるために、ソウザという至宝を現金化せざるを得ない台所事情が透けて見える。
これは、欧州のトップクラブが持つ資本力が、南米クラブの財務的な打開策として機能する現代のフットボール経済の縮図である。トッテナムは、このサントスの窮状を捉える形で、競合クラブを出し抜く迅速な交渉を実現させたと言える。

