/【コラム】シュート数不足に苦しむ故障復帰後のハリー・ケイン

【コラム】シュート数不足に苦しむ故障復帰後のハリー・ケイン

 

ケインの放つ典型的なシュートは、素早く体勢を整え素早くシュートする形だ。そういうシュートは今後減ってくると数字は語っている。Opta社のデータによると、シュートとなったケインのタッチ数のパーセンテージは安定して上昇してきた。2014-15シーズンは7.5%。2015-16シーズンは9.4%。2016-17シーズンは9.9%。昨シーズンの負傷前は16%と跳ね上がった。復帰後は7.9%である。言い換えれば、タッチ直後のシュート数が減少しているということだ。

 

敵陣エリア内でのボールタッチ数も、負傷前の7.20回から負傷後の4.35回に大きく減っている。

 

しかしながら、以前のレベルと迫るほどのペースで得点することを可能にしているものは、彼のシュート成功率が跳ね上がっているからである。昨シーズンの負傷前は、シュートの14.8%がゴールとなった。復帰後は25%で、それはその前年(2016-17シーズン)に一度記録しただけである。楽観的に言えば、その事実から考えられることは、より精選されたシュートを打つことで回復時の制限された状態に適応しているのだ。この天文学的に高い数字のシュート成功率を保つことができる限り、得点数を激減させることなく、やって行くことができるだろう。

では、ハリー・ケインの力は失われたのか?それとも以前より向上したのか?真実はおそらくその中間のどこかにあるのだろう。全てのデータは、3月に受けた足首の打撲が深刻ではないように見えたにもかかわらず、大きく影響した分岐点だったと示している。ケインのプレーを根本的に変更し、彼を偉大なストライカーとした多くのものを諦めさせた。だが、それでもなお、彼はゴールし続ける道を見つけたのだ。

 

負傷前は枠内シュートが1試合当たり2.46本だったが、負傷後は0.99本。

 

ケインがその驚異的なシュート成功率を維持できず、その異常なまでの決定率が遂に下落するという事態になる可能性もある。同様に、自身の長所を大量に失いながらも、その決定力というずば抜けた才覚によって乗り切っていく可能性もある。そしてまた、彼の数字が結局は通常のレベルま跳ね上がり、以前と同じケインに戻る可能性もある。だが現時点では、日曜の午後のバイタリティ・スタジアムに現れた人物とは全く異なったストライカ―に、トッテナムとイングランドは希望を託すしかないのだ。

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