/【コラム】エンドンベレの獲得成功に秘められたスパーズの「次なる章」への重要な意味

【コラム】エンドンベレの獲得成功に秘められたスパーズの「次なる章」への重要な意味

ついにチーム最大の課題を解決することができる選手の獲得に成功したスパーズ。それは彼らに投げかけられてきた「資金力」に対する疑問符への答えであると同時に、ピッチにおいてチームのレベルをひとつ上へと引き上げ、ピッチの外においてもクラブとしての新たな地位を証明する…そんな獲得だ。

 

もし、これが近年のトッテナムにおいて最も重要な移籍マーケットであるとするならば、クラブは火曜日に最高のスタートを切ったと言えるだろう。5500万ポンドでのオリンピック・リヨンからのタンギ・エンドンベレの獲得は、この夏のフットボールの移籍マーケットにおいて最大の移籍と言えるだけでなく、むしろ“そのクラブ”が今後数年間に見据えるものの声高らかな宣言でさえあったと言えるからだ。

なぜならば、エンドンベレがスパーズのシャツを掲げ、トッテナムの選手となったことが伝わるや否や、彼こそが近年クラブに投げかけられ続けた疑問である「資金力」に対しての答えとなり、同時に、クラブの新たな地位を示す象徴的な存在になったからである。

ここ数年のスパーズの動きは、皆がよく知っての通りだ。10億ポンドを費やした新スタジアムの設立、負債は6億ポンドに上るともいわれ、過去2度の移籍マーケットにおいて選手の獲得はなかった。チャンピオンズリーグ決勝にまで登りつめる快進撃を見せたにもかかわらず、チームの陣容はますます変わり映えがなく思われた。

しかし、昨シーズンの最終盤、むしろ補強や戦力のリフレッシュをスパーズ以上に必要としていたチームはなかったのではないだろうか。直近3シーズンの合計獲得勝ち点数を見ても、86、77、71と減少しており、それを如実に表している。

こういった事態の中でファンには、新スタジアム建設に伴う代償が大き過ぎてチームをリフレッシュする資金が全くないという状態を、ポチェッティーノに強いてしまっているとの思いがあったはずだ。そして、ポチェッティーノによる「クラブは勇気をもってリスクを冒さなければならない」という暗黙の警告は、ひょっとするとチームをバラバラに崩壊させてしまうのでは?という恐怖感すらあったのではないだろうか。

…大丈夫。ほとんどのそんな不安はこの出来事で払拭されたといえるだろう。ダニエル・レヴィはこの夏ポチェッティーノが大きな後方支援を受けてしかるべきであるということを十分理解していた。加えて、もはや近年のような停滞期間を過ごすことは許されず、新たな選手を連れてくる必要があるということも。

そして彼は、クラブの冒険への船出のために資金を投入しなければいけないということを理解していた。7000万ポンド以上というリヨンの当初の要求額を満たすことはなかったものの、彼はこれまで一人の選手の獲得に費やしたことのない移籍金を支払うこととなったのだ。

そして、これは決して浮かれた散財の始まりなどではなく、スパーズは依然として手綱の緒をきつく締めたままでいなければならない。新戦力の獲得のためには、まず選手の売却が必要で、そこではクリスティアン・エリクセン、トビー・アルデルヴァイレルト、そしてキーラン・トリッピアといった選手たちの将来が重要な鍵になる。スパーズが夏の移籍マーケットの閉幕を赤字で迎えることなど、考えられないのだ。

また、一人の選手が、ただチームにやって来たというだけのことではない、重要なポイントがそこにはある。この夏、スパーズが“誰かしら”を獲得するであろうことは、ずっと言われてきたことであるからだ。実際、火曜日の早い時間に、クラブはリーズ・ユナイテッドからジャック・クラークを獲得している。

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