/1年前のアヤックス戦の奇跡。今、初めて明かされるいくつかの逸話

1年前のアヤックス戦の奇跡。今、初めて明かされるいくつかの逸話

ギャリー・リネカー(BTスポーツの司会者)

「(スタジオの)僕らは当然飛び跳ねて喜んだよ。もう気が狂わんばかりだったね。その後、グレン(ホドル:トッテナムのレジェンド。その6ヵ月前に心臓の手術を受けている)の心臓のことを思い出した。リオ(ファーディナンド)が喜びまくってるときに振り回した手が偶然ホドルに当ったんだ。リオは『グレン、大丈夫か?』と言って、それで僕らは『おお、何てことだ。心臓に負担だ。これ以上の試練はないよ』って思ったよ」

「『落ち着いて、グレン。座るんだ』って言った。彼はもちろん大丈夫だったよ。大喜びだったね。だが一時は、我々全員が『おい待てよ、これはもしかしたらまずい瞬間じゃないか。心臓の大手術をした数ヵ月後だぞ』って思ったんだ」

ニコラス・タグリアフィコ(アヤックス)

「ボールが入ったのを見たとき、全ての音が消えたね。終わった。『有り得ない。起こりうるはずがない』って感じさ。あれほど近くまで迫っておきながら、あまりにも遠かった。全ては数秒の間に起こったんだ。まともじゃないよ」

「全てが静かになって、スタジアム内の雰囲気は少しばかり重苦しくなったね。僕らはただ『あり得ない悪夢だ』という思いだった。全てを手中にしていた、すぐそこまで行ったんだ。そしていとも簡単にそれを失った」

ダレン・フレッチャー(BTスポーツのコメンテーター)

「コメンテーターとしてまず頭に浮かんだのは『しっかりしろ。これは勝負所だぞ』ということだ」

「次に『昨夜の熱狂(リバプール対バルセロナ)の後で、まだ絶叫するだけの声が残っているのか?』だったね。以前にこう言われたことがあるんだ。『かつて見た中で最高にドラマチックなゴールとは?』。でも、忘れてはいけない。どんなゴールシーンをコメントしていても、必ずもっと盛り上げる瞬間が後からやってくるんだ、ってね。それを言ったのはマーチン・テイラー*だった。マンチェスター・シティのアグエロのゴールについて言っていたんだ。でも、マーチンはその後このような場面に遭遇することはなかったね」

「私の場合は、ルーカス・モウラだ。9年間の全てを捧げるキャリアの中でただ一度の瞬間だ。一体いつ、他にこんなシーンお目にかかれると言うんだ?」

*マーチン・テイラー:イングランド・フットボールを代表する名解説者。1990年からSky Sportsでフットボールの解説を務めている。74歳となった現在は、幼少期より応援するセミプロのウォーキングFCでアシスタントコーチを務めている。

ミシェル・フォルム

「カイル・ウォーカー=ピータースが僕の右側にいた。近くに座っていたロナルド・デ・ブールが見えて、『僕は、もうだめだ、終わったんだ』って風情でいた。で、僕はカイルに『ピッチのチームの歓喜の輪に交じる準備をしよう』と言った」

「ゴールが決まって、僕は座席前に設置された広告ボードを飛び越えて、チームのみんなの所に走った。あの感覚は表現できないよ。考えてすらいなかった。ただ走って行ったんだ」

「良いスプリントだったね。カイルは負傷中で僕の後ろに付いてこようとしていた。スチュワード(警備員)が僕を止めようとしても無駄だったと思うよ。ファンも一緒だった。お互い飛び越えあいながら走ったよ」

「アヤックスのファンは泣き叫んでいたね。シャンパンを開ける用意をしていたのさ。オランダでは本当に大きな事件だった」

アダム・ネイサン(トッテナムのシーズンチケット・ホルダー)

「もうカオスだったよ。仲間は泣き出すし、僕も涙があふれてきた。父も泣いていた。彼の友達も泣いていた」

「スパーズのファンは無冠だと言うことで馬鹿にされてきた。でも、これから先あれほどゴールを祝うことがあるのか分からないくらいだね。アグエロのゴールみたいなもんだ。負けから勝利へのどんでん返し。アウェイゴールの素晴らしいところは、負けから勝ちへあんな風に転じることさ。他にはないからね。あんな絶望から喜びに転じられる唯一の瞬間なんだ」

Spurs fanでYoutuberのGeorge AchilleaのVlog