/1年前のアヤックス戦の奇跡。今、初めて明かされるいくつかの逸話

1年前のアヤックス戦の奇跡。今、初めて明かされるいくつかの逸話

ハナ・シェリダン(スパーズ主任栄養士)

「真っ直ぐピッチに走り出て行ったら、携帯がポケットから飛び出したの。幸運なことにメディア班の一人が見つけてくれたわ」

ニコラス・タグリアフィコ(アヤックス)

「ピッチでチームメイトの何人かと話した。僕らは何が起こったか信じられなかったよ。トッテナムのアルゼンチン人の選手たちとも話した。エリク・ラメラや(フアン・フォイス、(パウロ)ガッザニーガとね。ポチェッティーノとも少し言葉を交わした。当然お祝いと、幸運を祈っているって言ったよ。僕らから勝利をあんな形で奪って行ったんだからね。この大会の頂点に立つようにと言った」

「彼らはハグを返してくれた。当然僕のことを思いやってくれたんだ。でもそんなに多くの言葉はなかった。長話しても変だろう。だからハグしてそれだけさ」

デス・ケリー(BTスポーツの上級レポーター)

「それは地獄のようだったね。ライブで放送中だった。イヤホンにダイレクターが叫びかけて来たんだ。『ポチェッティーノが私の後ろにいる』とね。後ろを振り向くと、トッテナムの広報担当のサイモン・フェルスシュタインが親指を突き上げていた。『彼を連れてくるよ』と言ってね。また振り返って、ギャリー・リネカーに『ポチェッティーノがここに来ている。もう少ししたらインタビューに応えてくれるよ』と言った。そして彼が現れて涙でぐしょぐしょになったんだ」

「シャツは腹のあたりで緩んでおりネクタイは曲がっていた。私は放送陣に『整えるまで2、3分待った方がいい』と言ったんだ。我々はトンネルに入って彼は控室に消えていった。彼は感極まっていて、まあそれも当然だ。誰もがそうだった。なかなか出てこないので、私は控室に向かい『おーい、時間が押しているんだ』と中に向かって叫んだ。それでサイモンが『OK』と言ってポチェッティーノを連れて出てきたんだ」

「インタビューが始まる前に『気分は大丈夫か?』と聞いた。『大丈夫だよ。家族のことを考えるといつも泣けてくるんだ』、『そうか。では考えないでくれ!』。そしてインタビューを始めた。彼は愛すべき男だよ。魅力あふれる、優れた人柄の用意周到で温かい人物だ。インタビューの半ばまで来たところで『家族に感謝したい』と言った。即座にまた涙が溢れ出したよ」

アルチュール・ケサダ(ブラジルTV局の国際通信員)

「私はピッチでゴール裏にいた。良い位置を確保しようと、カメラと三脚をもってミックス・ゾーン(インタビュー用エリア)に走った。ブラジルのテレビ局向けにルーカスに何を聞こうと考えていたんだ」

「感情的になるような質問をするつもりだった。だがそのとき上司が電話をしてきてこう言った。『我が局のコメントは素晴らしいものだった。コメンテーターが心に響くことを言ったんだ』。それでルーカスに私の携帯を渡した。彼はそれを手に取ってくれた。私たちは顔見知りだったからね。彼はイヤフォンを付けて、我々は彼の顔の下側に携帯を置き、前面のカメラをオンにした。その途端に彼は泣き出して、カメラはその様子を捉えることができたんだ。私は一言も発さなかったよ」

「録画が終わったとき、彼がなぜ泣いたのかを説明してくれた。そのときの気持ちを言ってくれたんだ。ブラジルでそのコメントを聞いてくれた家族や友人のことを考えていたと言っていた。とても感動していた。自身のフットボール人生の中で最高の夜だったと言っていたよ」

デス・ケリー(BTスポーツの上級レポーター)

「ソニー(ソン・フンミン)が、感情的になりすぎて何も言葉は出てこないと言っていたのを覚えているよ。それを謝罪してくれた。で、彼にこう言ったんだ。『謝る必要はないよ。それが今夜起こったことの全てを完璧に総括していると思うよ』ってね」

「そしてハリー・ケインが私の後ろを駆け抜けていった。当然、彼は負傷中だったんだがね。ハリーもインタビューを受けてくれたよ。決勝は大丈夫だと宣言して、それはあの時点で大きな発言だったね」

ダニー・ローズ

「みんな、叫び合い飛び跳ねながら控室に戻って行った。飲み物を投げ合ってね。スペシャルだったよ」

「マウリシオは何も言わなかった。彼は試合の後は絶対に話をしないんだ。自分で試合を消化する方が好きなタイプなのさ。試合のビデオを見直してからチームミーティングで意見を言うんだ」

「会長(ダニエル・レヴィ)が控室にやってきていて、僕らも戻って来た。彼は全員と握手をしてよくやったと言った。数週間後、全員に腕時計をくれたよ『。よくやった、誇りに思っている』という意味でね。僕らはフリットやその他の人間が間違っていたと証明したんだ。僕はそのことで大満足だったね」

BTスポーツ、試合後のルーカスのインタビュー