/VARによるオフサイドの判定に存在する「誤審の余地」

VARによるオフサイドの判定に存在する「誤審の余地」

オフサイドは正確に科学的に実証可能だと言われている。元審判のピーター・ウォルトンは、ゴールライン・テクノロジーにたとえて次のように語った。

「今シーズンの終わりまでに、周りの皆さんはVARとオフサイドについて(ゴールライン・テクノロジーと)同じように考えるようになるだろう。主観的な判断を伴わない事実に基づく判定だとね」

だからこそ、VARの擁護者は、マンチェスター・シティがウェストハムに大勝した開幕戦でガブリエル・ジェズスのゴールが取り消された際に、「ラヒーム・スターリングの脇毛がオフサイドだ」と肩をすくめて笑うしか無く、フットボールの魂は引き裂かれてしまった。

「city west ham offside」の画像検索結果

試合後にペップ・グアルディオラは語っていた。

「おそらく(フットボールの)熾烈さと情熱は失われてしまうだろうね。これからミスが起きないことを願っているよ。オフサイドだというのなら、オフサイドさ」

この時のペップはその判定が間違いなく正しいことを信じていても、このようなコメントであったのだ。

それでいいのか。否である。まず、オフサイドラインとして攻撃側選手の身体の中で最も高い位置(相手ゴール寄り)にある「アクティブな」部分を判断し、VARに同意の上でビデオ・オペレーターによって画面上に線が引かれる。ここでは「人間の目」によって、画像から脇の下のくぼみをもとに「肩」の位置を判断して線を引くのだ。ゴールライン・テクノロジーのように完全に機械が判断しているのではない。

しかし、それは大きな問題ではない。現在使用可能な技術によって運営されるVARは、スターリングのオフサイドを判断するにはより大きな限界にぶち当たり、そもそも選手がオフサイドであるかを確実に知ることができないのだ。

オフサイドのルールでは、「ボールが出された瞬間」に「オンサイド」または「オフサイド」かが判断される、と定められている。現在のテクノロジーでは、その瞬間がいつであるかを判断できるほどには十分に進化していない。

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