彼はまた、本来の自身の実力を見せることなく、後年に『プレミアリーグのワースト補強』として語られることを望んでもいなかったのだ。
「それがモチベーショになったのも事実だよ。でも、当時は本当に気分が良くなかったけど、確かに今となって振り返ってみれば、ここを離れるんじゃなくて、ここで自分自身を証明したいと思っていたんだけど、気分が優れていなかったからそういった気持ちはどっかにいってしまってたんだ」
「精神的に強くなったのは間違いないよ。昨シーズンはあまり多くの試合でプレーをしていなかったので、選手として改善されたね。慣れないケガが多かったし、パンデミックもあったし、こういう時こそ強くなることができるんだよ」
今シーズンは2度目のプレシーズンとなったが、エンドンベレは昨シーズン終了後に負った膝の怪我だけでなく、コロナの検査で陽性となったこともあって、タフなトレーニングを逃れることはできたものの、シーズンのスタートはタフになってしまった。
「全く簡単じゃなかったね。何よりも今シーズンはプレシーズンの期間が短かったし、超過密日程で次から次へと試合をこなしていったんだ」
「今は、そのすべてを乗り越えたと思うし、自分のプレースタイルを切り開くことができたと感じている。ここまでくるのにクラブは本当に僕を支えてくれたよ」
はっきりしているのは、ドーンベレのフィットネスが非常に優れているということだ。昨シーズン、先発しても60分間を超えてプレーすることはなかったが、今では試合終了までプレーするだけでなく、後半に入ってもボックス・トゥ・ボックスでディフェンスを助け、攻撃につなげる役割を担っている。かつてスパーズ・ファンは、エンドンベレが後半に入ってから疲労に顔を歪める姿を嘲笑していたが、今ではチームで最もフィットした選手の一人になっている。
