「だから、プレッシャーもあるし、あそこで俺が反応しちゃうと、監督にネガティブなメッセージを送ってしまう。監督が俺に話しかけてきたら、みんなの前で俺に話しかけているんだから、俺は答えなければならないということだ」
「監督には、みんなの前で俺が下手くそだと言う権利があるし、それが本当なら俺はそれを受け入れるまでだ。監督には俺を批判する権利があり、自分の意見を言う権利があり、俺にはそれに答える権利がある」
「だがそれでも俺は返事をしなかったのは、第一にも第二にも、成長したいという思いが俺にはあるからだ」
「かつてのキレキャラだった俺なら、すぐに言い返していただろうな」
「俺の顔を見て、『オーリエはどう受けて止めてる、オーリエは対処できてるか』を試してたんだぜ。いや、正直言って、その時の俺は『いったい何をしてたいんだ?何のためにこんなこと言ってんだ?言い返した方がいいのか?どっちだ?』って感じだった。でも心の中で、『ここは冷静になれ』と言い聞かせてたんだ。いろんな思いが巡っていたぜ」
「ネガティブな言葉で言い返してたら…。わかるだろ。来たばかりの監督だが、もう俺のことを信頼してくれてるんだぜ。そのままにしといたよ。何のことはないのさ」
「俺の口から『あんたはキュートだな。俺はPSGからやってきて、高い評価を持つ男だから、試合に出て当然だろ』と言うこともできた。かつての俺だったらそう言ってたかもしれないな。自分が気に入らない監督の決定を受け入れたことも何度もあった。ロッカールームでは腹をくくっていた。ピッチに出ればすぐにすべてを忘れ去られるからな」
