/成功を確実とすべく、ハイストリート文化に目を向ける欧州最新のスタジアム

成功を確実とすべく、ハイストリート文化に目を向ける欧州最新のスタジアム

トッテナム・ホットスパーの新たなホームは、コアなサポーターとより気軽にファンになる新世代の層との双方の需要のバランスを取ることを目的としている。中核をなしているのは建築デザイン会社ジャンプ・スタジオによる「おもてなし空間」のデザインであり、その構想を実現すべく若者文化のトレンドを行くイーストロンドンのバーやレストランを採用している。北ロンドン、南ロンドンにあるクラブのライバルたちを目標とするのではなく、だ。

 

トッテナム・ホットスパーの監督にとって、先日62,062人収容の新スタジアムへ移転したことでクラブの物事の考え方が変わることになればそれは成功以外の何物でもない。マウリシオ・ポチェッティーノの言葉は言い得て妙だ。

「今やスモールクラブのように考えることは何の意味もない。ビッグクラブとして物事を考えるべきだ」

先月チャンピオンズリーグ決勝に進んだことは、そうした変革が思ったより早く起こっているのかも知れないということを示している。それでも一つのフットボールクラブが「ビッグクラブ」というステイタスを手に入れるために、近代的なスタジアムがどう貢献できるかという問いは意義のあることである。

当然、この意味合いについては非常に単純な説明が可能だ。プレミアリーグのトップ6のほとんどのチームの基準から言えば中位レベルである36000人しか収容できない試合会場をトッテナムは卒業して2倍のサイズのホームスタジアムへと移った。この拡張が環境面ではアップグレードであることに疑いの余地はないが、その恩恵の大きな部分はチケットの売り上げである。より多くの観客が座席に着くということは入場料収入の増加を意味し、それはコンコースに並ぶ数々の売店においても売上の大幅な増加を意味する。

特にこの売店に関しては、クラブ・フットボールの未来について多くのことを語っている。そこでは観客に心地よく過ごしてもらうことがますます重要になってくる。何故なら、実のところスタジアムの収容人数だけでは物事の半分しか語ることができないからだ。

常に満席の62,026人近くが来場することでこの1憶ポンドと報道されているプロジェクトを指揮したダニエル・レヴィー会長が思わずほくそ笑むことであろうことにはもちろん疑いの余地はないが、純粋に数字だけの成功では決して十分なものではない。この設備に投じた資金に見合う結果を得たいならば、その観客たちは正しい形のファンでなければいけない。