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ステーフェン・ベルワイン:イングランドで一番ビッグになりたい

PSVアイントホーフェンからの2500万ポンドの移籍金でトッテナムにやってきたステーフェン・ベルワインは、2017年に脳の損傷を負ったアヤックスのアブドゥルハーク・ヌーリと幼馴染である。

マンチェスター・シティ戦でトッテナムでのデビュー戦ゴールをネットに突き刺し、持ち前のセレブレーションを披露しながら走っていたステーフェン・ベルワイン。PSVからやってきたばかりの若者が、新たなクラブのスタジアム中の観衆の度肝を抜いてみせた瞬間だった。

「ハイライトを見直すと、すでに僕が走っているのがわかるよね」

22歳のベルフワインは、自身に飛んできたボールを胸に完璧にトラップした瞬間から、そしてボレーでシュートを放った際の足の好感触から、その後に起こることを確かに悟っていた。しかし、実際のところこの試合の前からベルフワインはわかっていたのだ。なぜなら「約束」をしていたから。

ベルフワインという選手を理解するには、2017年7月に「世界の崩壊してしまった」と振り返る出来事、そしてアヤックスの若き司令塔アピー・ノーリとの友情を理解しなければならない。その出来事が起こった日、ベルフワインはPSVの一員としてRKCヴァールヴァイクとのプレシーズンの親善試合を戦っていた。2ゴールを決め、気分は上々だったことを今でも記憶している。その後、ヴェルダー・ブレーメンとアヤックスとの親善試合から、そのニュースが飛び込んできた。「僕の世界は崩壊してしまった」とベルフワインは振り返っている。

アヤックスの一員としてプレーしたノーリは気分が悪くなり、後頭部を芝生の上に乗せて地面に倒れ込んでいた。彼は意識を失い、さらに心停止を起こし、この一見健康的な若きフットボーラーは、突然、人生を懸けた戦いを強いられることとなった。ヌーリは一命を取り留めたものの、壊滅的で永久的な脳の損傷を被ることとなった。

ベルフワインは、7歳のときにアヤックスのユース・システムでヌーリと出会い、2人はすぐに強い絆で結ばれることになった。「それ以来、僕らは親友であり兄弟だったんだ」とベルフワインは語る。ベルフワインがPSVに移るまでの6年間を同じカテゴリーを過ごし、それからユースのオランダ代表でも2人は一緒にプレーを続けた。

ノーリの病状に関する最新の情報は出ていない。その状況は信じられないほど敏感であり、ご家族は自身のプライバシーと息子のプライバシーを守ることを徹底している。状況は深刻だと言うだけで十分であろう。ベルフワインがこの話題に触れるとき、ベルフワインは感情によって割れたような声になった。

「アピーが脳に損傷を負ったと聞いたときの自分の気持ちを説明することはできないよ。当時はあまり眠れなかったね。それから数週間、僕はプレーするのが怖かったんだ。ピッチに行くのも怖かったのは、アピーが幼い少年になってどこからともなく出てきたからさ…。今でもまだ厳しいよ。僕は毎日、彼の弟と話しているけど、それでもまだ難しいんだよ」