なぜケイン不在時の方がスパーズは成績が良いのか?
数字は全てを説明してくれるわけではないが、いくつか面白い疑問が湧いてくる。2016-17シーズンの始めから計算すると、ケイン出場時よりもケイン不在時の方が8%近く勝率が高いのだ。ケインが格下との相手に出場していない訳ではない。ポチェッティーノは対戦相手にかかわらずケインを休養させることはほとんどないのだ。
スパーズの得点数はケインが欠場していようとほとんど変わらない。しかし、失点数は少なくなるのだ。相手ゴールではなく味方ゴール付近で何かが起こっていると考えられる。かといってケインは頻繁に下がって守備にも参加するため、彼の不在でディフェンスが強化されることはあり得ないだろう。
ケインの重要性
ただ勝率のみを見るのであれば、ポチェッティーノはケインをベンチスタートにする可能性もあるだろうか。
しかしケインの真の価値はゴール数よりも、決めたゴールの価値にある。昨シーズンにケインがあげた決勝点は、勝ち点22に値する。これはスパーズの全勝ち点の4分の1を超える。ソンは同時期にケインの半分ほどのゴールを決めているが、挙げた勝ち点は6のみだ。この傾向は2016-17シーズンも変わらない。
スパーズは「おまもり」無しでも常によくやっており、ケイン不在でも問題ないと自信を持っていいだろう。だがもちろん、ポチェッティーノは彼の復帰を歓迎するはずだ。ほぼ確実視されるチャンピオンズリーグ準々決勝、さらにはプレミアリーグ戴冠に向けて。