/あるスパーズ・サポーターがスタジアムで見届けた景色

あるスパーズ・サポーターがスタジアムで見届けた景色

「ホームやアウェイの全試合に出向くことは何とも特別なものがある。それは人と出会い、関係を築くことになるし、この5年以上に渡って僕は本当にたくさんの素晴らしい人々に出会い、たくさんのトッテナムの物語について聞くことができた」

「生涯かけてのファンだという人たちと出会って話をするのは、ある種の恍惚となるような感覚だ。スパーズが栄光に包まれた時代からこの世界にいるんだ。彼らは、その記憶の中でクラブの歴史と肌でつながっているんだよ」

「それを受け継いでいくことは大切なことなんだ」

Spurs fans during the last match at White Hart Lane
Tottenham Hotspur 2 – 1 Manchester United, 2017年5月14日

当然、アンダーセン氏がこのプロジェクトを始めた頃には、愛するスパーズがレーンを離れることになろうとは思いもよらなかった。だがそれが現実となり、この素晴らしい場所の幕引きによって、彼のプロジェクトを終わりにすることとなった。

「最後の試合の終了の笛が鳴って、ピッチに人が溢れた。喉がつかえる感覚だったよ」

「他の多くの人たち同様、あのスタジアムでは本当に多くの素晴らしい経験をしてきた。父とともに、家族とともに、真の良き友人たちとともに、そして何千人ものスパーズのファンたちとともに」

「悲しいことに父は、昨年の夏に亡くなったんだ」

「何年にも渡ってホワイトハート・レーンで、僕らは本当にたくさんの素晴らしい思い出を作ってきた」

「僕らが病院に行き、医師が父の病状は末期の段階だと告げてきた。僕らがその場を離れて車に入るまで、父は一言も発さなかった」

「そして突然、僕らの方を向いて、こう言った。『もう私はトッテナムの新スタジアムを観に行けないんだ』と」